2016 Fiscal Year Research-status Report
自殺関連血中バイオマーカーからの自殺予測およびパターンの探索
Project/Area Number |
15K19239
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
土嶺 章子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第三部, 科研費研究員 (60649044)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | うつ病 / 血中バイオマーカー / 脳由来神経栄養因子 / 多価不飽和脂肪酸 / 炎症性サイトカイン / パーソナリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究実績は大きく2つに分けられる。 (1)うつ病患者における血中バイオマーカーの探索:うつ病患者では血中の脳由来神経栄養因子(BDNF)や多価不飽和脂肪酸(PUFAs)、葉酸が低下しており、うつ病の病態生理学や抗うつ薬の活性との関連が報告されている。さらに、近年の研究においてはうつ病のバイオマーカーとして末梢の成長因子やサイトカインに関する知見が増え、診断や治療へ応用できる可能性が示されている。申請者らは、ミルタザピン服用中のうつ病患者を対象に、うつ病関連マーカーとして血中BDNF、PUFAs(EPA、DHA、AA、GDLA)、葉酸、インスリン様成長因子-1(IGF-1)、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、インターロイキン-6(IL-6)、高感度CRP、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)濃度と治療反応性との関連について検討した。その結果、血中BDNF、PUFAs、葉酸、IGF-1、TNF-α、IL-6、高感度CRP、VEGF濃度のいずれにおいても、治療前後で変化は認められなかった。ミルタザピンの血中濃度と各バイオマーカーとの関連を調査するなど今後の検討が必要であると考えられた。 (2)多価不飽和脂肪酸と人格特性との関連:ω3やω6などの多価不飽和脂肪酸は、気分や自殺リスクと関連があると報告されている。申請者らは健常者を対象に、血清中の多価不飽和脂肪酸と人格特性および抑うつ症状との関連を調査した。その結果、血清中の多価不飽和脂肪酸と人格特性や気分との間に有意な関連は認めなかった。これらの結果は論文としてすでにまとめており、国際誌へ受理されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
科研費を申請した後に、全く予測をしていなかった移動が決定してしまったため、研究遂行に関して新しい施設でのサンプル収集および利用のための準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
施設移動に伴い、サンプリングについては現在準備中である。遺伝子解析やタンパク質の測定に関しては、使用する機器などの移動は完了しており、サンプルが集まり次第解析を行っていく予定である。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Influence of the cytochrome P450 2D6 *10/*10 genotype on the pharmacokinetics of paroxetine in Japanese patients with major depressive disorder: a population pharmacokinetic analysis.2016
Author(s)
Nishimura M, Ueda M, Saruwatari J, Nakashima H, Ogusu N, Aoki A, Tsuchimine S, Matsuda K, Iwashita K, Ono T, Oniki K, Shimoda K, Yasui-Furukori N.
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Journal Title
Pharmacogenet Genomics.
Volume: 26
Pages: 403-13
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Glutathione S-transferase K1 genotype and overweight status in schizophrenia patients: A pilot study.2016
Author(s)
Oniki K, Kamihashi R, Tomita T, Ishioka M, Yoshimori Y, Osaki N, Tsuchimine S, Sugawara N, Kajiwara A, Morita K, Miyata K, Otake K, Nakagawa K, Ogata Y, Saruwatari J, Yasui-Furukori N.
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Journal Title
Psychiatry Res.
Volume: 239
Pages: 190-5
DOI
Peer Reviewed
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