2016 Fiscal Year Annual Research Report
Synegic effect of paclitaxel protein-bound particles in malignant melanomas.
Project/Area Number |
15K19701
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
渡辺 彩乃 岩手医科大学, 医学部, 助教 (30740617)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | チューブリン / アブラキサン / 悪性黒色腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
進行期悪性黒色腫に対しては,化学療法,生物化学療法,放射線療法など複数のモダリティが試みられているものの,極めて予後不良である.各種チロンシキナーゼ阻害薬が臨床応用されているがその効果は限定的であり,未だに抗がん薬の併用が行われている.我々は,悪性黒色腫の抗がん薬への薬剤抵抗性克服の研究を展開している.本研究では,悪性黒色腫が有する抗チューブリン薬耐性に関して、詳細な分子機構を解明すると共に、BCL2 family 阻害薬との併用療法を悪性黒色腫の新規分子標的治療と位置づけ、前臨床試験を展開する。研究期間内に,1.抗チューブリン薬 + BCL2 family 阻害薬の併用効果に関するin vivo での検証,2.上記併用療法の個 別化医療展開を目的としたバイオマーカーの探索を行う.悪性黒色腫細胞株における抗チューブリン薬誘導アポトーシスとその耐性に関わるpro-およびanti-apoptotic factor の同定を行い,BCL2 阻害薬(ABT-737、ABT-263/Navitoclax)と抗チューブリン薬の併用が相乗効果を上げる事を明らかにした.また,ヌードマウス皮下にチューブリン剤耐性および感受性株のxenograft を形成させ,ABT-263(経口投与)および抗チューブリン薬(paclitaxel/ vincristine)の投薬を行い,相乗効果がある事を明らかにした.抗チューブリン薬については、アブラキサン(人血清アルブミン結合型微小管阻害薬)を使用したxenograftの実験で,BCL2 阻害薬が相乗効果を示す事が明らかとなった.
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