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2015 Fiscal Year Research-status Report

WT1 variantの新規標的分子としての可能性: 卵巣癌の進展機構への関与

Research Project

Project/Area Number 15K20124
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

山内 敬子 (漆山敬子)  山形大学, 医学部, 非常勤講師 (00594318)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywords卵巣癌 / WT1 / 細胞増殖 / 腫瘍産生能 / 薬剤耐性
Outline of Annual Research Achievements

WT1は、RNA splicingを受け、exon5 (17AA)とexon9,10間の3つのamino acids (KTS)の有無によって4つのvariantがある。我々は4つのWT1 variant (-17AA/-KTS, +17AA/-KTS, -17AA/+KTS, -17AA/+KTS)をレンチウイルスベクターのよって卵巣癌細胞株(SKOV3ip1)に過剰発現させた細胞株を樹立した。empty vectorを導入した細胞株をコントロールとし、細胞増殖について検討した。コントロールに比較してWT1-17AA/-KTS, +17AA/-KTS, -17AA/+KTSで細胞増殖能が高かった。細胞増殖能が最も高かったのはWT1-17AA/-KTSを導入した細胞株であった。次に我々はin vivoにおいて4つのWT1 variantの腫瘍産生能を検討した。それぞれのWT1 variantを過剰発現させた細胞株を5~7週令のヌードマウス腹腔内に接種したところ、WT1-17AA/-KTSを導入した細胞株で最も腫瘍産生能が高かった。さらに薬剤感受性について検討した。WT1-17AA/-KTSを導入した細胞株をマウス腹腔内に接種し、2週間後よりPBSまたはシスプラチンを投与した。薬剤投与4週後に腫瘍重量を測定したところPBS投与群に比較してシスプラチン投与群では腫瘍形成を抑制する傾向を認めたものの、有意差は認めなかった。当初、我々はWT1-17AA/-KTSを導入した細胞株ではシスプラチンに対して抵抗性を示すものと考えていたが、予想と異なる結果であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

4つのWT1 variant (-17AA/-KTS, +17AA/-KTS, -17AA/+KTS, -17AA/+KTS)において最も細胞増殖能と腫瘍産生能が高いのは、WT1-17AA/-KTSであることを明らかにした。ただし、細胞増殖、腫瘍産生能を増強するメカニズムは明らかになっていない。またWT1-17AA/-KTSは薬剤抵抗性との関連性が低いことが分かった。他のWT1 variantによって薬剤抵抗性が誘導させている可能性もありさらに実験を重ねていく予定である。

Strategy for Future Research Activity

現在まで4つのWT1 variantにおいてWT1-17AA/-KTSが最も細胞増殖能と腫瘍産生能が高いことが分かった。WT1-17AA/-KTS によって発現調節を受ける遺伝子のマイクロアレイ解析を行い、WT1-17AA/-KTSによる細胞増殖、腫瘍産生亢進のメカニズムを明らかする。さらにin vivoの実験ではWT1-17AA/-KTS によるシスプラチンに対する薬剤抵抗性を認めなかったが、卵巣癌化学療法において標準治療をして使用されているタキサン製剤に対する感受性はどうなるのかを検討する予定である。薬剤感受性に関してはほかの3つのWT1 variant (+17AA/-KTS, -17AA/+KTS, -17AA/+KTS)が関連している可能性もあり、これについても引き続き検討していく予定である。

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Published: 2017-01-06  

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