2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K20515
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
喜早 ほのか 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (50748598)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 歯数制御 / 歯数増加 |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類の歯は大臼歯を除いて1度だけ生えかわる2生歯性であるが、通常は萌出する前に退化・消失する第3歯堤が存在する。ヒトの場合も永久歯の次に第3歯堤が存在することが報告されており、過剰歯(通常の数よりも多い歯)の形成要因の一つと考えられている。 本研究では歯の形成過程において、特に歯数の制御に着目し、機能を抑制することで歯数が増加する分子と、逆に機能を亢進することで歯数が増加する分子を標的分子とする。これらの標的分子を第3歯堤の局所において機能抑制または機能亢進することにより、永久歯の次に萌出する第3の歯を形成させ、歯の再生を目指す。 ヒトにおいて過剰歯を認める症例を検討し、第3歯堤をはじめとするその発生由来について考察し、報告した(Kiso H., Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology, 2015; 2016)。 これまでに胎生15日のUSAG-1改変マウスの上顎切歯部切除片とBMP-7を含浸させたゼラチンスポンジとを合わせて同種マウス腎皮膜下に移植し20日間成長させた結果、USAG-1欠損マウスとUSAG-1ヘテロ接合体マウスにおいて過剰歯をみとめ、上顎切歯部ではBMP-7の添加により、USAG-1ヘテロ接合体マウスにも過剰歯を形成することを実証し報告した(Kiso H., PLoS ONE, 2014)。 この結果を踏まえ、胎生15日の野生型マウスの上顎切歯部切除片に対して局所的にUSAG-1の機能を抑制し、さらにBMP-7を局所投与することによって歯数が増加するかどうかを明らかにし、局所でのUSAG-1 遺伝子の発現抑制により同様に歯数の増加が再現できるシステムを確立する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
USAG-1の機能を局所的に抑制するための手段を検証中であるため。 歯数の増加・減少を認める遺伝子改変マウスの入手に長期間を要したため。 二重変異マウスを用いて解析を行っており、二重欠損マウスの獲得率は1/16と希少であり獲得に時間がかかるため。
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Strategy for Future Research Activity |
胎生15日の野生型マウスの上顎切歯部切除片に対して局所的にUSAG-1の機能を抑制し、さらにBMP-7を投与することによって歯数が増加するかどうかを明らかにする。 さらに、効率的に歯数を増加できた標的分子の検索を行い、同様な生理活性を持った化合物のスクリーニングを行う。 標的分子のプロモーターを利用したルシフェラーゼアッセイやBMP のALP 活性のアンタゴニスト作用など、同時に大量の化合物のスクリーニング可能な細胞培養システムを用いて1万種ほどの化合物の中から標的分子の機能抑制および機能亢進の作用を示す5-10 種類に絞り込む。 その化合物を利用し歯の形成をおこす実験系を用いて、局所でのUSAG-1 遺伝子の発現抑制により同様に歯数の増加が再現できるシステムを確立する。同様な方法で局所でのBMP-7の機能亢進により歯数の増加が再現できるシステムを確立する。
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Causes of Carryover |
遺伝子改変マウスの実験計画の遅延につき、次年度使用予定。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
遺伝子改変マウスの増殖、維持のために使用予定。
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Research Products
(4 results)