2015 Fiscal Year Research-status Report
家族支援の構造化と家族支援コンピテンシー尺度開発に関する研究
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15K20732
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西元 康世 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (60458015)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 家族支援 / 家族看護 / 家族支援コンピテンシー / 概念分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国において実践されている家族支援,家族支援コンピテンシーの概念を構造化し,家族支援コンピテンシー尺度を開発することが本研究全体の目的である.上記構想を達成するために,平成27年度は,家族支援,家族支援コンピテンシーの概念化を進めた.まず,書籍より「家族支援」「家族看護」「家族支援コンピテンシー」について定義されている内容を抽出した.さらに,国内文献において,家族支援コンピテンシーについての概念を構造化するため,医中誌Webを用いて文献検索を実施した.検索語は「家族支援」と「コンピテンシー」とし,その論理積として得られた55本の文献から,家族支援コンピテンシーについて書かれた内容を抽出した.これらをデータとして概念分析を進めている.家族看護学,家族支援の概念はわが国においてある程度浸透し,活用されて入るものの,全体的に統一されている状況には程遠く,概念を明らかにすることは容易ではない.そのため,概念分析には,実践の現場でどのように使用されているのかを明らかにする手法であるハイブリッドモデル(Schwartz-Barcott & Kim,1986)を用い,概念分析で一旦明らかにした内容を,実際に家族支援を臨床現場で実施している家族支援専門看護師とともに検討することとした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概念分析するにあたり,データベースとなる資料や文献が多数あり,どのような絞り込みをすることが効果的であるかを検討するための時間を要した.例えば,家族支援のみで検索すると15,985本の文献が得られる.最初はそれら全体にに目を通すことで家族支援文献数を絞り込むことでデータの取りこぼしがないようにと務めたが,時間にも限度があるため,より効率的な方法を検討した.現在はその方法に基づき,慎重に作業を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終目的としは,家族支援コンピテンシー尺度を開発することであるが,現在の概念分析はその根幹となる重要な部分である.次年度は実際に家族支援を数多く実践する家族支援専門看護師の協力を得て,さらなる概念の精選を行う.
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Causes of Carryover |
研究計画の進捗が遅れたため,予定していたように研究の遂行や成果発表ができなかった.また,パソコンやプリンターなどの買い替えに関しては,次年度に大学研究室の移動があるため,便宜上その時期に合わせるために,次年度使用額としてすることとした.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究進度の遅れは,可能な限り時間を使用し進める予定である.進度が進めば前年度と当該年度分を使用できるように計画し使用する予定である.
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