2015 Fiscal Year Research-status Report
保健師と共に作るタイ地域保健活動支援システムの開発
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15K20819
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
荒川 尚子 中部大学, 看護実習センター, 助手 (90552076)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 看護情報 / データベースシステム / 地域看護 / データセット / タブレット端末 / GIS |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、現地調査において5つのターゲットグループのデータセットを完成させたのつち、同意が得られた1地域のコミュニティヘルスナース4名にデータベースに情報を蓄積するためのデータエントリシステムを組み込んだタブレット端末を配布し、実際に通常業務の中で使用してもらい、操作性・有用性を評価した。 第1段階:データベースおよびデータエントリシステムの使用方法の講習会開催およびSUS調査票(1回目)調査<終了> 第2段階:データベースおよびデータエントリシステムの通常業務での実利用による操作性有用性調査、およびその使用状況の非参加型観察(期間中1週間程度)<終了> 第3段階:フォーカスグループインタビューおよびSUS調査票(2回目)<終了> 【結果評価手法】(1)現在、データベースおよびデータエントリシステムのLog解析を行っている。データ入力と参照に関し、統計的に利用状況を明らかにしていく予定である。(2)参加者自身にデータベースに蓄積されたデータを参照してもらい、住民に関わる情報の地図上の描出、地域保健上の統計学的抽出を行ってもらったが、調査時間に限界があったため、次回現地調査時にその保健活動への有用性を参加者と共に評価する予定である。(3)講習会後および操作性・有用性調査終了後にSystem Usability Scaleを用い、システムの操作性評価を実施している。(4)対象者へシステムの実用可能性に関するフォーカスグループインタビューを行い、システムの利活用、感想あるいは要望を聴取した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度末から長期実証実験をする予定であったが、5つのターゲットグループに関するデータセットが早期に完成できたこと、および参加協力がスムーズに得られたため、27年10月末から28年3月までの5か月におよぶ長期運用試験をすでに終了することができた。しかし、調査対象は2か所を予定していたが、当初の想定よりもセットアップやフォローアップに多くの時間が必要であったため、調査対象は1か所のみとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
5か月間の長期実証実験で得られたLogデータを解析し、参加者のデータベースシステムの使用頻度を明らかにしていく。 また、住民情報が記されている入力されたデータは国外への持ち出しができないため、研究者は28年度に現地に渡航し、現地の研究協力者および参加者と入力されたデータの分析を行い、データベースシステムからどのような地域保健上の課題が抽出できたかを明らかにしていく。 28年度中はこれらの分析した情報を研究成果として積極的に学会発表および国際学術雑誌に投稿していく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は研究協力者が本予算を使用せずに調査を実施したため、研究協力者分の旅費が未使用となり、旅費の使用が大きな減額となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は長期実証実験で入力されたデータの解析を参加者とともに実施するため、現地への渡航費用に充てる。
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Research Products
(2 results)