2015 Fiscal Year Research-status Report
ベトナムで流行している鳥インフルエンザウイルスのアヒルに対する病原性の解明
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15K21168
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| Research Institution | Tottori University |
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Principal Investigator |
曽田 公輔 鳥取大学, 農学部, 講師 (00582983)
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2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 鳥インフルエンザ / アヒル / 病原性 / ベトナム |
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| Outline of Annual Research Achievements |
ベトナムの家禽群における鳥インフルエンザウイルスの流行を制御するために、流行ウイルスがどの程度のウイルス量で家禽に感染し、さらにどの程度のウイルスが体外に排出されるのか、基本的な知見を得る必要がある。ベトナムの家禽から分離した株のうち、H5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルス(HPAIV)2株、H6N6亜型低病原性鳥インフルエンザウイルス(LPAIV)およびH9N2亜型LPAIVを10の6乗Egg infectious doseで4週齢ニワトリに鼻腔内接種し、その病原性を評価した。H5N1HPAIVは近年世界的に拡がりをみせているclade2.3.4.4 HPAIV(LBM631株)および以前の流行株であるclade2.3.2.1 HPAIV(LBM668)株を用いた。
感染実験の結果、LBM631およびLBM668のいずれのHPAIVを接種したニワトリも接種後2日以内に全羽死亡した。従ってウイルス株間でニワトリに対する病原性に変化がないことがわかった。H6N6ウイルスまたはH9N2ウイルスを接種したニワトリは接種後14日間症状を示すことなく生残した。一方で口腔中へのウイルス排出量は両群の間に大きな差が認められ、H9N2ウイルスは接種後7～10日目まで継続してウイルス排出が認められた一方、H6N6ウイルスを接種したニワトリからは殆どウイルス排出が認められなかった。以上の結果から同じ｢LPAIV｣であってもニワトリにおける増殖能に大きな差があることが示された。
並行して行っているベトナムの家禽におけるウイルスサーベイランスにおいて、新たにH5N6 HPAIVが分離された。本ウイルスは近年中国で流行しているウイルスと非常に近縁であり疫学的な関係性が示唆される。本分離株についても病原性試験の供試株として追加を検討している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度中に｢H4N6亜型鳥インフルエンザウイルスを用いた感染実験」および｢アヒルを用いた感染実験｣を予定していたが、実施に至らなかった。その理由として、まず自家繁殖が可能であるニワトリの実験を優先させたことと、他研究/研究者とのBSL3動物実験施設の使用予定の兼合いにより当初の予定より実施が遅れていることが挙げられる。
一方で予定していたベトナムの家禽におけるウイルスサーベイランスは当初の予定通り遂行できており、新たな病原性試験の供試株についても候補株が挙がってきている状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
進捗が遅れている病原性試験について速やかに行っていく。すでに接種するウイルス株についてはウイルスストックの準備が全て完了しており、動物を準備すれば実施できる状況である。BSL3動物実験施設が当初想定より混みあっているため、空きの期間を有効に使い、速やかに実施していきたい。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Antigenic and Genetic analyses of novel clade 2.3.4.4 H5 highly pathogenic avian influenza viruses2015
Author(s)
Kosuke Soda, Kozue Hotta, Ung Hong Trang, Susumu Toyoumi, Yukiko Uno, Yasuko Nagai, Tatsufumi Usui, Le Quynh Mai, Yukiko Tomioka, Hiroshi Ito, Hiroichi Ozaki, Toshiyuki Murase, Tsuyoshi Yamaguchi, Tetsu Yamashiro, Toshihiro Ito
Organizer
The 63rd annual meeting of the Japanese Society for Virology
Place of Presentation
福岡
Year and Date
2015-11-22 – 2015-11-24
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[Presentation] Antigenic and genetic variation of H5 highly pathogenic avian influenza viruses in domestic ducks in Vietnam2015
Author(s)
Kosuke Soda, Kozue Hotta, Ung T. H. Trang, Susumu Toyoumi, Yukiko Uno, Yasuko Nagai, Tatsufumi Usui, Le T.Q. Mai, Hiroichi Ozaki, Hiroshi Ito, Hiroki Takakuwa, Toshiyuki Murase, Tsuyoshi Yamaguchi, Etsuro Ono, Koichi Otsuki, Tetsu Yamashiro, Toshihiro Ito
Organizer
16th Negative Strand Virus Meeting
Place of Presentation
Siena, Italy
Year and Date
2015-06-14 – 2015-06-19
Int'l Joint Research
