2017 Fiscal Year Research-status Report
Regulation of the Fanconi anemia-BRCA pathway
Project/Area Number |
15K21771
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
谷口 俊恭 東海大学, 医学部, 教授
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Project Period (FY) |
2017 – 2019
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Keywords | DNA修復 / DNA損傷応答 / ファンコニ貧血 / リン酸化 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝性疾患ファンコニ貧血の原因蛋白と家族性乳癌卵巣癌原因蛋白BRCA1, BRCA2は共同してDNA損傷修復を制御するFanconi anemia(FA)-BRCA pathway を形成する。我々はこのpathwayを制御する新因子として脱ユビキチン化酵素USP28を同定し、またFANCIのリン酸化・脱リン酸化がFA-BRCA pathwayの制御の鍵を握る現象であることを発見した。本研究はこれらの因子の解析を主目的とする。平成29年度にはまずFANCIのリン酸化・脱リン酸化の意義に関するデータをまとめ原著論文を投稿し出版した(Cheung RS, et al. Cell Reports, 19 : 2432, 2017)。さらにこの研究の結果を踏まえてファンコニ貧血に関する英文(Cheung RS, et al. International Journal of Hematology, 106 : 335, 2017)と和文(谷口俊恭. Fanconi貧血の分子病態解明の進歩. 血液内科, 76 : 76, 2018)の総説論文を執筆投稿し出版した。またUSP28, FANCIと様々なFA-BRCA蛋白の相互作用を詳細に調べるためにPLA(Proximal Ligation Assay)を導入した。USP28の機能解析を進めるためにCRISPR-CAS9システムを用いてUSP28のknockout cellの作成を試みた。USP28が主に細胞周期G1期に核内fociを形成すること、またこの反応はリン酸化酵素ATM依存性だがATR非依存性であることを明らかにした。これらはFA-BRCA pathwayにおけるUSP28の役割を理解するために重要な情報である。次年度はこれらのデータをまとめた原著論文を投稿するとともに、さらにUSP28, FANCIの解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
英文原著論文1編、英文総説1編、和文総説1編の出版は重要な成果であると考える。 また、平成29年度から新規に研究室を立ち上げたことを考えるとUSP28制御に関する重要な新知見を得ていることは順調な進展と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおり、USP28, FANCIの解析を進行していく予定である。具体的には非リン酸化型FANCIがFA core complexのDNA損傷部位集積を促進するメカニズムの解明、FANCIを脱リン酸化する酵素(phosphatase)の同定、USP28がFA-BRCA pathwayを制御するメカニズムの解明を推進していく予定である。また同じ手法を用いて、新規にFA-BRCA pathwayを癌遺伝子が抑制するメカニズムの解析にも展開していくことを予定している。
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Causes of Carryover |
次年度使用額として791,596円が生じたが、これは当初購入予定だった遠心機のうち1台を購入しないですんだためである(同じラボスペースを使用していた研究室が遠心機を一時的に使用させてくれているため)。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度、遠心機が必要となると考えられるので、その際に遠心機を購入する予定である。
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Research Products
(5 results)