2016 Fiscal Year Research-status Report
東シナ海域の基層文化と人々の生活:日韓境界領域の事例より(国際共同研究強化)
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15KK0047
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
金 明美 静岡大学, 情報学部, 准教授 (50422738)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 東シナ海域 / 基層文化 / 生活文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、昨年度(平成27年(2015)度)に採択されたが、受け入れ先である主たる外国機関(中国・浙江大学)及びその機関に所属する海外共同研究者との調整などがあり、本研究の交付申請を2017年2月末日に行った。よって、本年度(平成28(2016)年度)は、主に3月に集中して、本研究に関わる情報収集を中心に行った。 具体的には、東シナ海域の「基層文化」に生活文化の観点からアプローチする上で重要だと考えられる中国江南地域の文化に関する研究動向や中国でフィールドワークを行う上で必要な文献や知見について学ぶために、以下のシンポジウムに参加して、研究発表を聞き、国内外の研究者たちと学問的交流を行ったり、関連書籍の講読を行ったりした。渡邊欣雄先生古稀記念シンポジウム(東アジア人類学研究会主催)「東アジア人類学の今後を考える:脱/反地域主義をめぐる思考」(2017年3月26日、慶應義塾大学) その結果、中国における「漢化」に関する議論や研究動向について知る共に、特に、東シナ海域の「基層文化」を再考する上で、無縁仏の信仰や儀礼が重要であることを再確認し、それに関する重要な先行研究(志賀市子『〈神〉と〈鬼〉の間―中国東南部における無縁死者の埋葬と祭祀』など)について知見を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記した通り、受け入れ先である主たる外国機関(中国・浙江大学)及びその機関に所属する海外共同研究者との調整などがあり、本研究の交付申請を2017年2月末日に行ったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度(平成29(2017)年度)の後半(2017年10月~)より1年半ほど中国滞在する予定である。そこで、今後は本研究を発展させるための基盤研究(基盤研究C)の課題である朝鮮半島及び日本国内での調査との調整を行いつつ、以下の2点を推進する。1)上記した先行研究に関する情報収集及びその整理を行う。2)中国滞在時に行うフィールドワークに関してより具体的な計画を立て、その円滑な遂行に向けて準備すると共に、本研究目的を達成するためのフィールドワークを行う。
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