2018 Fiscal Year Research-status Report
通貨から視る西アフリカ地域経済の分断と世界経済への統合:19・20世紀(国際共同研究強化)
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15KK0080
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
正木 響 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (30315527)
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Project Period (FY) |
2016 – 2019
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Keywords | 仏領西アフリカ / 通貨 / 貨幣 / ギネ(濃紺色綿布) / 植民地フラン / フランス / 英領西アフリカ / 植民地主義 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き2018年9月末までケンブリッジ大学にて研究を行うとともに、セミナー等に参加して、西アフリカ経済史やグローバル経済史の研究者とのネットワークを広げることができた。研究代表者自身も、ケンブリッジ大学のグローバル経済史セミナーで発表をする機会を与えていただき、ロンドンのLSEからもわざわざ聴講にきてくださる研究者もいて、実りのある研究発表機会を与えていただいた。セミナーで発表した内容は、その後、コメントを反映して論文に仕上げ、現在、投稿中である。その際に、共同研究者のGareth Austin教授からは、大変細やかな御指導を賜ることができた。ケンブリッジ大学滞在中においても、フランス銀行の歴史部会が開催するセッションに参加したり、マンチェスターのアーカイブ、バーミング大学、フランスのアーカイブや国立図書館での調査を行う機会をもった。 2018年7月にボストンで開催されたWorld Economic History Congressでは、残念ながら共同のパネル創設にはいたならかったが、共同研究者のGareth Austin教授には英領西アフリカの経済史について、Olivier Feiertag教授にはCFAフランについて発表いただいた。 ケンブリッジ大学で研究中に構築できた信頼関係をベースに、2019年12月には国際ワークショップを開催する予定で、現在、準備を進めている。そのため、本国際共同研究加速基金の期間を1年延長することにした。経済史という分野ということもあり、共著で一本の論文を書くというよりも、共通の問題関心を持つ研究者が一同に集って議論し、それが一冊の書籍やワークショップという形で共同研究の成果を出すというにならざるを得ない。本共同研究加速基金では、そうしたとっかかりを作ることが可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定されていた国際ワークショップが2019年12月に開催されることとなったため、研究期間の延長をおこなった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、国際ジャーナルに投稿した論文の査読結果を待っている。その結果に対応するとともに、採択された場合にはその内容を含む日本語書籍の出版準備にかかる。また、2019年12月に開催予定のワークショップMoney in West Africaの準備を行う。
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