2018 Fiscal Year Annual Research Report
Integrated mechanism of individual and organizational factors which support teachers to accept their anxiety and encourage them to take on challenging brand-new teaching(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
15KK0081
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
木村 優 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成・院), 准教授 (40589313)
|
Project Period (FY) |
2016 – 2018
|
Keywords | 情動的実践 / 専門職の学び合うコミュニティ / 学校組織 / 授業研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
教師の不安受容と挑戦意欲を支える個人要因と組織要因の統合メカニズムの理論モデルの生成を目指した本研究において、国内外で実施した学校実地調査から得られたデータから専門職の学び合うコミュニティ(Professional Learning Communities, 以下PLCと表記)」としての学校組織における教師の協働学習システムと情動的実践に関する以下の知見を導出するに至った。第一に、日本の高校の10年にわたる学校改革過程をアクション・リサーチによって追跡・診断研究したところ、校内研修の一環である授業研究を基軸として学校におけるPLC文化の成熟が図られていくとともに、そこで教師たちが単に実践を共有するのではなく、子どもの学びと生活のエピソードと授業実践から生じる豊かな情動を共有することで同僚性の高度化が図られ、教師協働と授業研究の洗練が図れることが示された。この知見は同校の学校改革10年の研究成果として公刊した。第二に、国際共同研究として日米のPLC学校の比較調査を実施し、日米で教師たちの協働学習を促す校内研修システム及びリーダーシップ実践に制度的・文化的差異はあるものの、学校におけるPLC文化成熟過程で、上記システム内での教師間の実践交流が多層性(世代交流や学年交流等)と多様性:PLCミーティング、データワイズ、授業研究等)により促進されることが示された。さらにそこで、教師間の教材及び授業デザインの共有や子どもの学びと生活の実証データの検証から、授業実践中に起こった子どもの学びのエピソードとそこでの教師の情動的実践の共有へと展開することが明らかとなった。この知見は国内学会・国際会議で発表し、論文化進めているところである。第三に、本研究で検証したPLC理論、授業研究、アクション・リサーチの理論的整理を発展実施し、それぞれ成果として書籍化するに至っている。
|
-
-
-
-
-
-
-
[Book] 授業研究2019
Author(s)
木村 優、岸野 麻衣
Total Pages
288
Publisher
新曜社
ISBN
4788516314
-