2016 Fiscal Year Research-status Report
吸入麻酔薬の心筋保護作用における細胞膜マイクロドメインとオートファジーの役割(国際共同研究強化)
Project/Area Number |
15KK0344
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
堤 保夫 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 准教授 (90523499)
|
Project Period (FY) |
2016 – 2018
|
Keywords | 細胞膜マイクロドメイン / 心筋肥大 / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は渡航する準備を行い、研究面においても渡航後研究グループにすぐに参加して研究をスタートできるように、渡航先が行っている研究について国内において準備を行っている。また、本年度に2017年度から渡航することが決定したため、現在渡航調整を行っている。 渡航前の準備研究について以下に示す。渡航先の研究者と連絡を密に取り合い、渡航後すぐに研究グループに参加できるように、行う予定の研究について研鑽している。具体的には、マウスを麻酔下に大動脈弓を結紮狭窄し Transverse aortic constriction を作成、重度の心肥大マウスを作成、心筋の線維化したマウス心臓モデルの作成、肺水腫マウスモデルの作成技術を研鑽することで、渡航後すぐに研究がスタートできるようしている。さらには、上記記載のマウスの生存率の調査をしたり、Transverse aortic constriction 施行4週間後マウスの心エコーを用いた心臓壁の厚さを測定・心臓カテーテルによる心機能評価(ejection fraction, %fractional shortening, 左室圧, dP/dtmax, dP/dtminなど)、心臓や肺の重量測定などを行っている。これらを行うことによって、渡航先の技術と同等の水準にまで達することができ、渡航後はすぐに研究グループに加わり、研究をスタートできるものと期待できる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初より2017年度に渡航予定であり、渡航が決定し、研究面においても渡航準備を進めていることからおおむね順調に経過しているものと思われる。
|
Strategy for Future Research Activity |
マウスを麻酔下に大動脈弓を結紮狭窄する(TAC: transverse aortic constriction)ことで術後、約2週間で心肥大が認められ、4週間後には重度の心肥大、線維化、肺水腫モデルを作成することができる。Kaplan-Meier曲線による生存率の調査、TAC施行4週間後マウスの心エコー(Sonos 5500, Philips Medical Systems)・心臓カテーテル(SPR-671, Millar Instruments)による心機能評価(心壁厚, ejection fraction, %fractional shortening, 左室圧, dP/dtmax, dP/dtmin等)、心臓や肺の重量測定などを行う。 上記測定項目をコントロール群、カベオリン-3過剰発現群、カベオリン-3ノックアウト群、ラパマイシンや3-メチルアデニンを使ったオートファジー誘導群・抑制群においてにおいて比較検討する。さらに、各々の組み合わせ群(過剰発現マウス+オートファジー抑制群など)においてもTACを行いその作用を明らかにする。 また、各群のマウスの摘出心を組織固定し、電子顕微鏡を使用してその細胞表面を観察、単位表面積あたりのカベオラの数をコントロール群と比較評価する。さらに、カベオリン-3の活性をイムノブロッティング法にて確認する。同様にオートファジーの誘導を単位面積当たりのオートファゴソームを電子顕微鏡にて観察、アッセイキットにて検出し比較検討する。また、関連タンパクについてイムノブロッティング法にて比較する(LC3-I/LC3-II、Beclin1など)。
|
Research Products
(5 results)
-
-
-
[Journal Article] Anesthetic management of a patient with unruptured sinus of valsalva aneurysm with right ventricular outflow tract obstruction.2016
Author(s)
Naoji Mita, Shinji Kawahito, Tomohiro Soga, Tosiko Katayama, Narutomo Wakamatsu, Kawahara Tomiya, Nami Kakuta, Eisuke Hamaguchi, Yasuo Tsutsumi, Katsuya Tanaka, Kazumi Takaishi and Hiroshi Kitahata
-
Journal Title
Circulation Journal
Volume: 37
Pages: 195-198
Peer Reviewed / Open Access
-
[Journal Article] カリウムチャネルと循環2016
Author(s)
川人 伸次, 曽我 朋宏, 箕田 直治, 堤 保夫, 田中 克哉, 高石 和美, 北畑 洋, 木下 浩之
-
Journal Title
循環制御
Volume: 37
Pages: 181-184
Peer Reviewed / Open Access
-