2004 Fiscal Year Annual Research Report
泌尿器科癌の発生リスクおよび治療反応性に関与する遺伝子多型に関する解析
Project/Area Number |
16024206
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小川 修 京都大学, 医学研究科, 教授 (90260611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
賀本 敏行 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00281098)
山本 新吾 兵庫医科大学, 医学研究科, 講師 (80322741)
伊藤 哲之 京都大学, 医学研究科, 講師 (70343225)
西山 博之 京都大学, 医学研究科, 助手 (20324642)
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Keywords | 泌尿器科癌 / 遺伝子多型 / 前立腺癌 / 膀胱癌 / 腎細胞癌 / 感受性遺伝子 / テーラーメイド医 |
Research Abstract |
尿路性器系には様々な病理組織学特徴や異なった治療反応性を示す多様な悪性腫瘍が発生するが、本研究では、このような多様な尿路生殖器癌の発生リスクや各種の治療反応性に関連する遺伝子多型を検討することを目的とする。 膀胱癌に関しては、浸潤性膀胱癌の術前化学療法の有効性予測に関する他施設前向き研究を開始した。また、膀胱癌の多型解析を行いCCND1多型が上皮内癌の発生と有意に関連していることが明らかとなった。腎細胞癌でも。CCND1のA/A遺伝子型はG/Gに比較して約1.7倍腎細胞癌のリスクが高いことが明かとなった(95%CI:1.03-2.82)。本研究の結果は、CCDN1遺伝子の腎細胞癌や膀胱癌の発生における重要性を示唆し、今後のさらなる研究の重要性を示すものである。前立腺癌に関しては、IGF-I遺伝子のCA repeats多型に関する解析を行った結果、19回のCA repeatsのアレル頻度が前立腺癌と肥大症に有意に高く、このアレルをホモで持つ場合には、前立腺癌で3.36倍(95%IC:1.30-8.67)、肥大症で3.56倍(95%CI:1.32-9.46)とリスクが上昇することが明らかとなった。本研究成果は、IGF-Iをターゲットとした前立腺癌治療戦略においてひとつの可能性を指し示すものと思われる。
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Research Products
(6 results)