2005 Fiscal Year Annual Research Report
山岳大気のガスおよびエアロゾルの化学成分に関する観測的研究
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16030205
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
赤木 右 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (80184076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 葉子 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (90165415)
土器屋 由起子 江戸川大学, 社会学部, 教授 (10011909)
五十嵐 康人 気象庁, 気象研究所, 主任研究官 (90343897)
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Keywords | 自由対流圏 / エアロゾル / 化学成分 / 富士山山頂 / 観測 |
Research Abstract |
富士山測候所を利用して、1990年代初めより大気化学観測を続けてきた。しかしながら、2004年9月の測候所無人化が急遽決定され、1992年以来連続観測を行ってきたオゾン濃度をはじめ、大気化学関係の装置の撤収が要求された。その様な状況の中、測候所の協力を得て、特別に割かれた2004年6月18-22日の期間を利用して、従来の体制の中で最後の集中観測を行った。さらに、2005年は太郎坊避難所を中心に集中観測を行い、山頂での測定は、BC、パーティクルカウンターなどに限定して行った。 観測項目は以下の通りである。エアロゾルおよび雨水の主要化学成分,粒径分布,雨水の主要化学成分、エアロゾルの粒径分布、^7Be濃度,SO_2濃度,O_3濃度,CO濃度,^<222>Rn濃度、COSの鉛直分布、同位体、NOx、ブラックカーボン。 今年度は、梅雨明け前後にあたり、前半は曇りがちで、後半は比較的安定した晴天となったため、降水試料は得られなかった。2002年から2005年までの4年間に行った観測結果を整理し、次の様な結論を得た。 まず、山頂と太郎坊とで得られたデータを比較することにより、 (1)一般に化学成分の濃度は山頂において低いが、より細かくみると、COS濃度は山頂の方が高い、オゾンは山頂からの変動が先んずる、などの結果を得た。各成分の発生過程、分解過程について制約することが可能である。 さらに、 (2)自由対流圏の連続観測プラットフォームとしての富士山頂は理想的な地点であり、航空機観測の補完を行い東アジアの大気化学の情報を与える。 (3)山体を4000mの観測タワーとみなすことで、微量気体の鉛直分布などの研究が出来る。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Thiocyanate hydrolase is a cobalt-containing metalloenzyme with a cysteine-sulfinic acid ligand.2006
Author(s)
Katayama, Y., K.Hashimoto, H.Nakayama, H.Mino, M.Nojiri, T.Ono, H.Nyunoya, M.Yohda, K.Takio, M.Odaka.
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Journal Title
J.Am.Chem.Soc. 128
Pages: 728-729
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[Journal Article] The impact of volcanic gases from Miyake island on the chemical constituents in precipitation in the Tokyo metropolitan area.2005
Author(s)
Okuda, T., Iwase, T., Ueda, H., Suda, Y., Tanaka, S., Dokiya, Y., Fushimi, K., Hosoe, M.
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Journal Title
Science of the Total Environment 341
Pages: 185-197
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[Journal Article] What anthropogenic radionuclides (^<90>Sr and ^<137>Cs) in atmospheric deposition, surface soils and aeolian dusts suggest for dust transport over Japan,2005
Author(s)
Igarashi, Y., Aoyama, M., Hirose, K., Povinec, P., Yabuki, S.
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Journal Title
Water, Air, and Soil Pollution, Focus 5
Pages: 51-69
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[Book] クリスチャン分析化学I.基礎編2005
Author(s)
Gary D.Christian著, 原口紘氣(監訳), 赤木 右, 伊藤彰英, 今任稔彦, 梅村知也, 大谷 肇, 小林憲正, 酒井忠雄, 猿渡英之, 竹内豊英, 角田欣一, 原口紘氣, 古田直紀, 水本昌二(共訳)
Total Pages
478
Publisher
丸善
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[Book] クリスチャン分析化学II.機器分析編2005
Author(s)
Gary D.Christian著, 原口紘氣(監訳), 赤木 右, 伊藤彰英, 今任稔彦, 梅村知也, 大谷 肇, 小林憲正, 酒井忠雄, 猿渡英之, 竹内豊英, 角田欣一, 原口紘氣, 古田直紀, 水本昌二(共訳)
Total Pages
518
Publisher
丸善
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