2005 Fiscal Year Annual Research Report
メンブラントラフィックに介在する新規Rab5ヌクレオチド交換因子の機能解析
Project/Area Number |
16044212
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
仁科 博史 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60212122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 悌司 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (80401389)
梶保 博昭 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (70401221)
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Keywords | 小胞輸送 / エンドサイトーシス / Rab5 / RIN / Rheb |
Research Abstract |
細胞膜から初期エンドソームに向けての輸送小胞によるエンドサイトーシス(ES)は、恒常的な細胞外物質の取り込みのほか、受容体の脱感作過程においても重要である。本研究では、新規のRab5-GEFであるRIN2、RIN3を中心に、Rab5の活性化機構の視点からESの制御機構を解明することを目的とした。Rab5結合蛋白質として同定したRIN2とRIN3は、H-Rasの相互作用因子として先に報告されたRIN1と一次構造上の相同性を有するが、このファミリーには酵母のRab5-GEFに相同なVps9ドメインが存在し、Rab5に対してGEF活性を有した。RIN2、RIN3はアンフィファイシンIIとも結合し、形質膜での小胞形成から初期エンドソームの融合までの経路に関与することが期待される。 RINファミリーには、SH2ドメイン、SH3ドメインが結合するProに富む配列、Rabのグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)として機能するVps9ドメイン、Rasメンバーとの結合が推定されるRAドメイン等の機能領域があり、小胞の出芽と輸送の初期過程において、これらの領域を介して種々のシグナルを集積する足場的役割を果たすことを見出した。現在これらファミリーを特異的に認識する抗体の作成が進行中である。また、新規G蛋白質ファミリーの網羅的な解析から、ESへの関与が期待される分子群Di-Ras、Rhebを同定した。特に、後期エンドソームからリソソーム小胞に局在化するRhebは、グリア細胞におけるグルタミン酸トランスポーターの形質膜と細胞内小胞間の移行を制御して、神経細胞の保護に寄与することを見出した。
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Research Products
(7 results)