2006 Fiscal Year Annual Research Report
固液界面電子移動ダイナミクスの非線形分光法による実時間計測
Project/Area Number |
16072202
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
魚崎 浩平 北海道大学, 大学院理学研究院, 教授 (20133697)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 勝佳 北海道大学, 大学院理学研究院, 講師 (50321899)
高草木 達 北海道大学, 大学院理学研究院, 助手 (30359484)
野口 秀典 北海道大学, 大学院理学研究院, 助手 (60374188)
|
Keywords | 非線形分光 / 電子移動ダイナミクス / 半導体ナノクラスター / ポンプ-プローブ測定 / 固液界面反応 |
Research Abstract |
固体/溶液界面の電子移動反応は、基礎・応用両面で非常に重要な課題である。本研究では、固体/溶液界面で起こる反応の動的描像を得るために、主としてバルクのダイナミクスを追跡する可視光ポンプ・赤外光吸収プローブ法と、表面界面に敏感な非線形分光法の1つである和周波発生(SFG)分光法を組み合わせ、固液界面での電子移動反応を実時間追跡する事を目的としている。本年度は以下の成果を得た。 1.可視(紫外)光ポンプ-可視・赤外吸収/-SFGプローブ法による固体/溶液界面の電子移動ダイナミクス 過去2年間に引き続き、機能性分子で修飾した金属や半導体の超微粒子の多層膜や自己組織化単分子層さらには金属や半導体電極そのものを光や電位などで励起し、電子移動を引き起こし、それにともなう超高速赤外応答を吸収法とSFG法によって測定した。具体的には、Ru三核錯体について可視光ポンプ-可視光プローブ法による可視光ポンプ-赤外プローブ測定を行い、光励起に伴う電子励起とそれに後続するエネルギーの散逸過程について詳細に追跡した。また、プルシアンブルーについても同様の測定を行った。さらに、メタノール燃料電池の実用化の上で最大の問題となっている吸着COについて光励起にともなう吸着サイトの移動ダイナミクス時間分解をSFG分光法で追跡した。 2.非線形分光顕微システムの構築と生体関連界面への応用 これまでに確立した高い時間分解能分光測定に、高い空間分解能を組み合わせる事によって、空間的に不均一な場での測定を目指して検討を行った。具体的には、生体界面での測定を念頭に非線形(ハイパーラマン)分光顕微鏡システムを開発し、その可能性をいくつかの例について示した。
|
Research Products
(11 results)