2005 Fiscal Year Annual Research Report
動的超分子構造と電子系を結合したエネルギー操作空間の構築と機能
Project/Area Number |
16074201
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 貴義 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (60270790)
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Keywords | 金属錯体 / 超分子 / クラウンエーテル / 分子ローター / 分子磁性 / 分子性導体 / イオン電導 |
Research Abstract |
固相での分子モーター構築を目標に、分子ローターとしてアニリニウム誘導体とクラウンエーテルの組み合わせについて検討を行った。また、金属錯体部分に巨大構造を導入して、組み合わせる超分子構造にさらなる自由度を与えることを目的に、ポリオキソメタレート(POM)を成分とする分子システムの構築についても引き続き検討した。 アリールアンモニウムからなる分子ローター部分にダイポールを導入し、外部摂動による回転制御の足がかりとすることを目指し、o,m,p位を-NH_2基または-F基で置換したアニリニウム誘導体を用いた結晶を作製した。o^- phenylenediamineを用いた場合では(HOPD)+([18]crown-6)[Ni(dmit)_2]^-が形成しm^-,p^-の場合も同様にカチオン:アニオンが1:1の組成の新規錯体結晶を得ることができた。またo^- phenylenediamineを用いて[18]crown-6の存在下、電解法による結晶化を行ったところ(HOPD^+)([18]crown-6)[Ni(dmit)_2]_3(CH_3CN)の組成を有する部分酸化塩を得た。同様に、o^-fluoroanilineを用いると(OF-PhNH_3)+([18]crown-6)[Ni(dmit)_2]_3の組成を有する塩が得られた。現在、これらの塩についてベンゼン環回転の可能性を探るとともに、電気・磁気物性評価を進めている。 Kegginクラスター[PMo_<12>O_<40>]^<4->を用い、o^-およびp^-phenylenediamineとクラウンエーテルからなる超分子カチオンを含む錯体結晶を作製し、その構造と物性を検討した。o^-phenylenediamineを用いた場合には、空孔構造をもつ結晶が得られた。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Molecular Rotor of Cs_2([18]crown-6)_3 in the Solid State Coupled with the Magnetism of [Ni(dmit)_2]2005
Author(s)
T.Akutagawa, K.Shitagami, S.Nishihara, S.Takeda, T.Hasegawa, T.Nakamura, Y.Hosokoshi, K.Inoue, S.Ikeuchi, Y.Miyazaki, K.Saito
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Journal Title
J.Am.Chem.Soc. 127
Pages: 4397-4402
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[Journal Article] Metal-Organic Thin-Film Transistor (MOTFT) Based on a Bis(o-diiminobenzosemiquinonate Nickel (II) Complex2005
Author(s)
S.Noro, H.C.Chang, T.Takenobu, Y.Murayama, T.Kanbara, T.Aoyama, T.Sassa, T.Wada, D.Tanaka, S.Kitagawa, Y.Iwasa, T.Akutagawa, T.Nakamura
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Journal Title
J.Am.Chem.Soc 127
Pages: 10012-10013
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