2007 Fiscal Year Annual Research Report
生体反応場構築による金属蛋白質の創造的構造・機能解明
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16074208
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡辺 芳人 Nagoya University, 物質科学国際研究センター, 教授 (10201245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 洋 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00283151)
上野 隆史 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教 (70332179)
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Keywords | フェリチン / 結晶構造 / 還元反応 / 金属クラスター / Pdクラスター / 有機金属酵素 |
Research Abstract |
ミオグロビン(Mb)のヘムキャビティーにヘムとは異なる構造の金属錯体を導入し、Mb内部での配位構造を検討するため、複合体のX線結晶構造解析を行った。4配位構造をとるCu^II(Sal-X)(Sal-X=N-salicylideneaminoacidato錯体と有機金属錯体であるRh・Phebox錯体はそれぞれHis64,His93に配位し、周辺のアミノ酸残基との水素結合やπ-π、CH-π相互作用によってヘムと全く異なる配位構造、配向でMbキャビティーに固定化されることを明らかにした。[Pd(allyl)CI]_2錯体を取り込んだフェリチンの結晶構造解析により、Pd(allyl)錯体はフェリチン内部の2カ所にそれぞれCys残基を架橋配位子、His、Glu残基を配位子として利用し、2核クラスターを形成することがわかった。これらの複合体は、鈴木カップリング反応を触媒し、アミノ酸置換によって人工金属クラスターの配位構造と反応性を制御することに成功した。フェニルアセチレンの重合反応を触媒する「Rh(nbd)Cl]_2錯体をフェリチン内部に固定した(図3)。フェリチン内部でのフェニルアセチレンの重合反応では、Rh(nbd)錯体を触媒とした場合と比較して狭い分子量分布をもつポリマーが得られた。アポフェリチンに対して50、100当量の[Rh(nbd)Cl]_2と反応させた複合体の結晶構造解析を行うことでフェリチン内部表面へのRh錯体の結合過程の観察を行った。その結果、3回軸チャネルから取り込まれたRh錯体は内部表面のHis49、Cys48に結合した後、大きくゆらいでいる周辺のアミノ酸残基His173やGlu45が構造変化を起こし、Rh錯体に結合することで安定な複合体を形成していることがわかった。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Incorporation of a Phebox Rhodium Complex into apo-Myoglobin Affords a Stab-le Organometallic Protein Showing Unprecedented Arrangement of the Complex in the Cavity2007
Author(s)
Y. Satake, S. Abe, S. Okazaki, N. Ban, T. Hikage, T. Ueno, H. Nakajima, A. Suzuki, T. Yamane, H. Nis-hiyama, and Y. Watanabe
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Journal Title
Organometallics 26
Pages: 4904-4908
Peer Reviewed
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