2005 Fiscal Year Annual Research Report
ダストから太陽系外惑星に至る物質進化の実験および理論的研究
Project/Area Number |
16077203
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 哲生 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (10126196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 誠一郎 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (50230967)
墻内 千尋 立命館大学, 理工学部, 教授 (80027812)
荒川 政彦 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (10222738)
渡部 直樹 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (50271531)
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Keywords | 宇宙塵 / 物質進化 / 原子惑星系円盤 / ダスト生成 / 赤外分光 / 衝突付着 / 表面反応 / ポインティング-ロバートソン効果 |
Research Abstract |
1)結晶化実験:非晶質フォレステライトダストの結晶化実験において結晶化プロセスにおけるプリニュークリエーションを実験的に初めてとらえた.この結果はすでにAstronomy and Astrophysicsに公表し,データの一部は同誌の表紙となった.シリケート結晶化に関して,プラズマ場が重要な役割を演じることを見出した. 2)ダスト-ダスト衝突の基礎実験:バルク氷への氷粒子のクレーターリング実験を重点的に行なった.その結果,クレーター体積は焼結(sintering)時間のべき乗で減少することを示し焼結の重要性を指摘した. 3)ダスト表面反応における重水素濃集:ダスト表面でのメタノールの重水素濃集過程を実験的に調べた.メタノール分子は氷ダスト表面上で,トンネル反応により効率よく生成され,その後の表面化学反応により重水素化が活発に進むことを明らかした. 4)ダストアグリゲートに対するプラズマ・ポインティング-ロバートソン(PR)効果の有効性:主系列星の周りの円盤の寿命を決定する素過程の一つとして従来,Poynting-Robertson効果が考えられてきた.これに対して,星風による抗力の重要性を理論的に指摘した. 5)観測グループとの連携研究:がか座β星のデブリディスクおよび星惑星形成領域オリオン星雲の赤外偏光観測結果のモデリングを行なった 平成17年8月および12月に第2回研究会を開催した.その成果は集録として出版した.
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Research Products
(6 results)