2008 Fiscal Year Annual Research Report
ダストから太陽系惑星に至る物質進化の実験および理論的研究
Project/Area Number |
16077203
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 哲生 Hokkaido University, 低温科学研究所, 教授 (10126196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 誠一郎 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (50230967)
墻内 千尋 立命館大学, 大学院・理学研究院, 教授 (80027812)
荒川 政彦 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (10222738)
渡部 直樹 北海道大学, 低温科学研究所, 准教授 (50271531)
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Keywords | 太陽系外惑星 / 原始惑星系円盤 / ダスト / 物質進化 / 衝突 / 結晶化 / 表面反応 |
Research Abstract |
・シリケートの新しい結晶化メカニズムの展開 : 昨年度以来の研究をさらに押し進めた. 今年度は電子線照射による結晶化実験を行い, これによってもシリケート粒子の結晶化が生じるという新しいメカニズムを見出した. この結果はすでに専門紙に発表済である. 非熱的結晶化の理論を専門紙に出版した. 加えて, Kaito et al. (2007)による常温結晶化実験のモデリングを行った. ・衝突現象の理論および実験的研究 : 雪とシリケートの混合物や層構造をもつ粒子の衝突実験を展開した. その結果, その強度の構造依存性, 焼結の効果等を系統的に明らかにし, その結果の惑星科学的意義を論じた. これらの結果はすでに専門紙に出版済である. ダストアグリゲイトの衝突の3D数値シミュレーションをさらに推進した. 質量が異なるアグリゲイトの衝突および比較的コンパクトなアグリゲイト衝突のシミュレーション結果をまとめつつある. ・ダスト光学集合体の光学 : ダストアグリゲイトの光学を追求した. 常温結晶化によるから期待される構造をもつダストの赤外スペクトルを計算し彗星ダストの観測と比較した. その結果, 従来の宇宙鉱物学の「常識」を打ち破る結果を得た. これらの成果は専門誌に発表済である. また負偏光の生成機構についての論文を完成した. ・残骸円盤進化 : 残骸ダスト円盤におけるダストの集積の数値モデルおよび解析的モデルの論文が出版された. 本研究の5年間の成果のまとめを日本天文学会誌に出版した(天文月報第102巻, 2号, pp.118-126, 2009)
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Research Products
(6 results)