2005 Fiscal Year Annual Research Report
光赤外大口径望遠鏡・干渉計による原始惑星系円盤の観測と系外惑星探査
Project/Area Number |
16077204
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
田村 元秀 国立天文台, 光赤外研究部, 助教授 (00260018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正彦 国立天文台, 光赤外研究部, 教授 (10183914)
周藤 浩士 国立天文台, 光赤外研究部, 助手 (50300710)
西川 淳 国立天文台, 光赤外研究部, 助手 (70280568)
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Keywords | 系外惑星 / 赤外線 / 原始惑星系円盤 / すばる望遠鏡 / コロナグラフ / 干渉計 |
Research Abstract |
本研究の目的は以下の通りである:系外惑星の間接的発見と原始惑星系円盤の観測の進展を背景に、赤外線による円盤の直接観測により、惑星系形成の現場をこれまでに無い高解像度で明らかにする。さらに、そこで生まれた惑星そのものを初めて直接にとらえることも狙い、その頻度や得られる惑星系の物理的パラメータから、惑星系の性質や普遍性についても議論を行う。生まれたばかりの惑星は比較的明るく検出しやすいという利点を生かす。 このために、今年度は観測的研究および開発的研究の両方を精力的に進め、以下のような注目すべき成果を得ることができた。 (1)すばる望遠鏡とコロナグラフを用いて原始惑星系円盤の観測を進めた。その結果、昨年度得られた多様な円盤の形態をさらに裏付ける特異な円盤を発見し、その結果をアストロフィジカルジャーナルに出版した。 (2)すばる望遠鏡とコロナグラフの組み合わせに、さらに偏光機能を付加させた結果、大質量星における円盤の直接証拠を発見し、ネイチャーに出版・プレスリリースを行った。 (3)すばる望遠鏡を用いて、系外惑星の直接検出観測を進めた。その結果、近傍星の周囲における木星型の巨大惑星の頻度は大きくないという結果が得られつつある。この観測は継続中であるが、一部を専門誌に出版した。 (4)一般的な惑星を多数検出する目的で本科研費で開発中のすばる望遠鏡のための次期高コントラスト装置HiCIAOについて、今年度9月にPreliminary Design Reviewを、2月にCritical Design Reviewを行った。海外レビューアーも招き、装置設計に問題が無いことを確認した。また、装置設計書を出版した。 (5)マウナケア望遠鏡群をファイバーで連結する干渉計(OHANA)の観測に参加し、ファーストライトに成功した。
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