2004 Fiscal Year Annual Research Report
葉緑体の増殖制御機構と遺伝子発現調節による植物の高次機能発現
Project/Area Number |
16085208
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高野 博嘉 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (70242104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝尾 進 熊本大学, 沿岸域環境科学教育研究センター, 教授 (60188109)
酒井 敦 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (30235098)
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Keywords | 葉緑体 / ミトコンドリア / オルガネラ分裂 / オルガネラ間相互作用 / コケ植物 |
Research Abstract |
ヒメツリガネゴケを用いて葉緑体分裂に関与している細菌由来のペプチドグリ、カン合成系遺伝子(Mur genes)9種について解析を進めている。ヒメツリガネゴケ(Pp)MurE遺伝子の遺伝子破壊ラインでは葉緑体分裂が阻害され、巨大葉緑体が出現した。また、シロイヌナズナに存在するMurE遺伝子中にT-DNAタグが挿入した植物体を用いた解析は、この遺伝子の機能が阻害されると葉緑体への分化が異常になることを示した。 オルガネラDNAのコピー数の制御に関係するオルガネラDNAポリメラーゼの候補として、タバコ培養紳胞BY-2より細菌のDNAポリメラーゼI相同遺伝子を二つ(NtpolI-like 1、NtpolI-like 2)単離した。両遺伝子産物はアミノ酸レベルで互いに97.2%相同であり、122kDaに切断されて色素体に局在すると推定された。また、大腸菌内で発現させたNtpo1I-like2のDNAポリメラーゼドメインはin vitroでDNAポリメラーゼ活性を示し、その性質は単離色素体核(核様体)中に存在するDNAポリメラーゼの性質と一致した。これらの結果から、NtpolI-like 1/2遺伝子産物は、いずれも色素体で働くDNAポリメラーゼであることが強く示唆された。しかし、作成したNtpolI-like2に対する抗体は単離色素体核だけではなく単離ミトコンドリア核中の約120kDaのタンパク質とも反応することがわかった。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Photosynthetic electron transport differentially regulates the expression of superoxide dismutase genes in liverwort, Marchantia paleacea var. diptera.2004
Author(s)
Sakaguchi, S., Fukuda, T, Takano, H., Ono, K., Takio, S.
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Journal Title
Plant Cell Physiol. 45
Pages: 318-324
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