2004 Fiscal Year Annual Research Report
量子ドットから量子結晶へ:2次元、3次元ナノ粒子結晶の創生と展開
Project/Area Number |
16101003
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
木村 啓作 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (70106160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬越 健次 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (10116098)
八尾 浩史 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 助教授 (20261282)
佐藤 井一 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 助手 (90326299)
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Keywords | ナノ粒子 / 量子サイズ効果 / ナノ粒子結晶 / 自己集積膜 / 自己集積超格子 / 金クラスター / 量子結晶 / 超格子構造 |
Research Abstract |
室温において量子サイズ効果が期待される大きさ1〜2nm程度の金属、半導体ナノ粒子を作成し、これを結晶化する事により生ずる量子結晶の磁気的、光学的、電気的物性を研究することが全期間を通しての本テーマの目標である。粒子一個が一原子と見なせる一方この原子の電子状態は自由に設計が可能なため、本研究課題は「新しい人工結晶の物性研究」と言える。次年度以降の物性研究の展開を踏まえて本年度は高純度の各種ナノ粒子結晶を得ることに注力した。このため出発材料の粒子サイズ、表面電荷状態を規定するため、電気泳動法や分別沈殿法によりサイズを揃える事を行った。物性測定としては小さな試料の電導度測定用に極低温プローバーを購入し、電導度測定の予備実験を行う。 出発原料として表面修飾分子を変化させた3種の金ナノ粒子;Au-MSA, Au-GTR, AU-MPG,及び銀ナノ粒子;Ag-MSA, Ag-MSA-TOABを作成した。Ag-MSA-TOAB以外は水溶性のゾルである。サイズが1nm以下の金-GTRのクラスターをゲル電気泳動法によりサイズ分別することに成功した。その成果はすでに学会誌に発表した。またクラスターを量産しその結晶化を目論むため電気泳動によらない方法の開発を行っており予備実験に成功している。来年度秋の国際学会を目指し、気液界面に溶液の水素イオン濃度を制御することにより結晶化を行っている。Agナノ粒子に関しても電気泳動法によるサイズ分別に成功した。 今年度には粒子結晶の電気的特性の予備実験を行う予定であったが、装置の納入が年度末にずれ込んだため測定は来年度に持ち越した。昨年度の修士の学生がすでに水溶液からの堆積薄膜において金属的な電導度を見いだしており、より広い温度領域での測定を目指す。
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[Journal Article] Magic-Numbered Aun Clusters Protected by Glutatione Monolayers (n=18,21,25,28,32,39) : Isolation and Spectroscopic Characterization2004
Author(s)
Y.Negishi, Y.Takasugi, S.Sato, H.Yao, K.Kimura, T.Tsukuda
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Journal Title
J.Amer.Chem.Soc. 126(1)
Pages: 6518-6519
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