2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16101006
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
油谷 浩幸 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (10202657)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 修一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (30345152)
石川 俊平 東京大学, 先端科学技術研究センター, 産学官連携研究員(特任助手) (50418638)
緑川 泰 東京大学, 医学部附属病院肝胆膵外科, 助手 (10292905)
|
Keywords | マイクロアレイ / ゲノムコピー数 / 染色体変異 / メチル化 / タイリングアレイ / クロマチン修飾 / クロマチン免疫沈降 |
Research Abstract |
がんの発生、進展過程についての解明、とりわけ転写ネットワークに生じた変異の体系的解明するために、遺伝子発現、メチル化、染色体変異、さらに転写因子の結合及びクロマチン修飾を体系的に行ってデータを統合することにより、測定法及びデータ統合法の開発を進めた。 1.臨床ゲノム学的解析 発現プロファイルとアレル別ゲノムコピーの解析 肝細胞癌で高発現するSp5がβ-catenin標的遺伝子であること(Chen,BBRC)、CCHCジンクフィンガー遺伝子であるLIN28Bがlet-7の標的であること(Guo,Gene)を報告した。脳腫瘍、肝細胞癌、子宮体癌、肺小細胞癌についてのアレル別コピー数解析により、染色体ホモ欠失領域が同定され、当該領域に存在する癌抑制遺伝子候補分子の機能解析に着手した。 網羅的メチル化解析 肝癌細胞株HepG2、Huh7、大腸癌細胞株HCT116、SW480、DLD1を用いてMeDIP-chip法(林ら,Human Genetics)によりゲノムタイリングアレイを用いてメチル化DNA領域を同定した。バイサルファイト処理および配列解析あるいは質量分析によりCpGメチル化の有無を実際に確認した。HoxA遺伝子クラスター領域ではヒストンH3(K5/6/12/16)およびH4のアセチル化はDNAメチル化とは逆の分布が認められた。 幹細胞および各細胞系譜においての特異的なメチル化の解析をマウス及びヒトES細胞及び分化させた細胞を用いて進めている。 2.転写調節遺伝子の同定と機能解析 転写因子結合とクロマチン修飾 ChIP(クロマチン免疫沈降)on chip解析によりHCT116細胞を5FU処理前後においてのp53結合とピストンH3/H4のアセチル化を検討した。P53結合部位には有意にH4アセチル化を伴うことが明らかになった(金城ら,Genomics) 3.転写ネットワーク変異の同定 種々のシグナル経路のクロストークを明らかにするためにp53に加えて、β-catenin/TCF4、smad2/3、アンドロゲン受容体(高山ら,Oncogene)、PPAR/RXRについてChIP-chipによる解析を進めた。
|
Research Products
(14 results)