2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16105003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹添 秀男 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (10108194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 謙 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10176159)
高西 陽一 京都大学, 理学部, 准教授 (80251619)
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Keywords | バナナ形液晶 / 極性構造 / キラリティ / キラル分掌 / 偶奇効果 / 強誘電性 / 反強誘電性 / 振動円偏光二色性 |
Research Abstract |
ポラリティ:バナナ形液晶のいくつかの相で、キラルドメインへの自然分掌が知られている。我々は外場によってキラルドメインの制御を試み、成功した。(1)ネマチック相でねじれ構造を取らせておくと、バナナ相でそのねじれに対応したキラリティを持つドメインを形成させることができることを示した。(2)円偏光照射によっても同様な効果を確認した。また、制御された大きなキラルドメインを用いて振動円偏光二色性(VCD)の測定を行い、分子のエステル部のねじれが分子のキラリティの原因であることを明らかにした。 キラリティ:我々はこれまで、あるバナナ形液晶同族列において末端鎖の炭素数の偶奇に従って、強誘電性、反強誘電性が生じることを明らかにしてきた。本年度は偶奇の炭素を持つ化合物の混合液晶における相構造を詳細に調べ、理論的な考察を行い、不斉部についたメチル基同士のファンデアワールスカが強誘電性発現に大きな影響を持っことを明らかにした。非対称ナフタレンコアを持つ分子の強誘電性、反強誘電性の発現について調べた。 その他:キラリティ、ポラリティ以外にもさまざまな相同定や新規な現象を見出した。特に、新規な分子の示すバナナ形特有の相について考察した。また、バナナ形液晶のネマチック相で見られる特殊な電気対流によるパターン形成を考察し、棒状液晶では観察されたことのないねじれ構造が形成されていることを明らかにした。
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