Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 靖 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30214191)
江尻 晶 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (30249966)
河森 栄一郎 東京大学, 高温プラズマ研究センター, 助手 (90345273)
板垣 敏文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60242012)
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Research Abstract |
平成16年度中は,平成15年度末に柏キャンパス基盤科学系実験棟に移設したTST-2球状トカマク装置および実験システム全体の復旧作業を行うと伴に電源・制御系,データ収集系の増力,更新を行った。オーミックコイル電源に,電流立ち上げ用コンデンサー(29mF)とは別に,電流立ち下げ用のコンデンサー(60mF)を増設し,両振りができるようにコイル電源系を変更し,磁束供給能力を5割改善した。トロイダル電源系も,パワークローバー回路に変更し,コンデンサー電源(1.5F/500V)を増設することで,0.25T以上を40ms保持できるよう改良した。充電制御系は,光変調方式電圧測定,電圧精度向上,制御用通信監視機能の追加を行い,詳細な波動計測を行うために波動測定チャンネル数を96チャンネル増設した。高周波電源もコンデンサー電源をフルセットに増強し,二台の発振器を用いたより長パルスの実験(400kW,10ms程度)が行えるようにした。アンテナも,2本のストラップ間距離を調節することにより,励起される波動のトロイダル方向のモード数を10.3から14.4の範囲で変えることができる構造に変更した。これは200eV程度の電子に吸収されやすい領域に相当する。一方TS-3/4装置での内部コイルを利用したST合体立ち上げ実験の知見を集約し,2次元MHDシミュレーションにより最適なコイル配置と導体配置について検討を進めた。プラズマ計測計画を取り込み,新装置の薄肉真空容器とコイル系の設計・製作を行った。平衡磁場およびトロイダル磁場の存在下で,両端のペアコイルで二つのX点を生成し,予備電離を行いつつコイル電流を立ち下げて二個のSTを生成し,その後コイル電流を制御して合体させる。またTS-3/4の合体実験より,合体加熱が磁場の二乗に従うことを明らかにし,新装置ではMWの合体加熱が得られると見積られた。
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