2005 Fiscal Year Annual Research Report
合成骨形成蛋白の骨形成能を臨床実用化するための統合的技術の開発
Project/Area Number |
16109009
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
高岡 邦夫 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30112048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香月 憲一 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80254407)
小林 章郎 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70285287)
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Keywords | 骨形成 / 骨再生 / 骨形成タンパク / 人工関節 / 骨欠損修復 / 薬物伝達系 / 生体材料 / ポリマー材料 |
Research Abstract |
1.BMPの効果的薬物伝達系の開発。 ヒト型BMP-2,BMP-7が遺伝子組み換え技術によって動物細胞(CHO細胞)で工業的に生合成され、欧米で限定的臨床応用がされ始めている(本邦では現時点で未承認)。局所的骨形成誘発のためのBMPの薬物伝達系(DDS)または担体として用いられているウシ由来のコラーゲンに代わる合成担体を開発し、その使用法の至適化を行った(Nature Biotech 19:332-335 2001)(Biomaterials. 27:2035-2041,2006)このBMP/担体複合体を多孔性生体材料に含浸させると骨誘導活性を有した人工材料とすることが可能であり動物の骨欠損修復が可能であった(Biomaterials 24:2153-2159,2003. Biomaterials 26:5145-5152,2005)。しかしこの合成ポリマーは室温での粘着性が高く実用性に問題があるために、生体吸収性生体材料であるβ tricalcium phosphate(TCP)粉末を加えて粘土状とした。これは塑性を有し術中成型が容易で実用性が高い(Spine 30:1717-1722,2005)。切除肋骨の再生、人工股関節再置換の際の骨欠損修復をイヌのモデルで検証中である。 2.テーラーメイド化した骨再生システム構築 骨欠損修復には術前に骨切除による骨欠損形態を想定し、その想定欠損形態と同一の生体材料(上記BMPのDDSを添加された骨形成活性を有する人工骨)を術前に作製することが必要である。想定骨欠損形態を3次元CT画像上で決定し、その骨欠損画像データを用いてコンピューター制御によって生体材料を切削し、術前計画に沿った正確な骨切除が必要である。その目的に3次元CTデータによるCTベースのナビゲーション手術システムを開発した。すなわち術前の3次元CT画像データを基に想定欠損に合致したBMP活性を付加された生体材料作製系とコンピュータナビゲーション手術を組み合わせた効果的かつ能率的な骨再生システムを構築した。
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Research Products
(13 results)