2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16200015
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
誉田 雅彰 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (90367095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高西 淳夫 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50179462)
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Keywords | 発話ロボット / 感覚運動制御系 / 発話動作獲得 / 感覚フィードバック / 発話動作のMRI観測 |
Research Abstract |
聴覚や触覚などの感覚情報のフィードバックに基づく発話動作の獲得・学習メカニズムに関して、MRI観測等による人間の感覚発話動作制御系の機能解明、及びそこで得られた知見を発話系の実体モデル(発話ロボット)に適用し、構成的に発話獲得機構の解明を進めた.人間の発話機能解明に関しては、発話された音声をリアルタイムで修正して聴覚系へフィードバックするための信号処理法として、複合正弦波モデルに基づく修正聴覚フィードバック系を構築した.また、聴覚フィードバックを抑制した場合の口蓋摂動に対する発話動作の補償動作機構を明らかにするため、補償動作中に脳活動部位をfMRI装置を用いて観測し、1次感覚野と1次運動野などの中枢系が補償動作に深く関与することを明らかにした.一方、発話獲得機構の構成的解明に関しては、発話系の実体モデルについて、人間の生理的構造を模擬した人工声帯、および舌、顎、唇などの調音器官の3次元的形態と動きを模擬する3次元調音機構の構築を進め、人の発話動作をより忠実に再現できる発話系実体モデルを実現した.また、発話系実体モデルに基づく発話獲得モデルとして、聴覚フィードバックと同時に口腔内圧や舌と口蓋との接触にともなう触覚フィードバックに基づいて発話動作を生成する発話動作制御モデルを構築し、感覚情報から子音の発話動作を獲得する機能を実現した.また、喉頭部についても、様々な声の高さ、大きさ、声質で発声された音声からの聴覚フィードバック情報を基づいて実体モデルの喉頭(声帯)を調整する制御モデルを構築した.さらに、初期の音声獲得において重要な機能となる感性情報について、生理的機能が大きく関与する笑い声に焦点を当て、笑い声の音響的特徴と聴覚的特徴を明らかにするとともに、実体モデルに基づく笑い声の発声動作制御機構に関して検討を進めた.
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Research Products
(8 results)