2004 Fiscal Year Annual Research Report
大脳皮質感覚野における高次領野からの逆行性入力の機能とその分子・細胞機構
Project/Area Number |
16200023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
澁木 克栄 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40146163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 雅治 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (80153310)
菱田 竜一 新潟大学, 脳研究所, 助手 (90313551)
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Keywords | フラビン蛋白蛍光 / 脳機能イメージング / 聴覚野 / 視覚野 / 体性感覚野 / 一酸化窒素 / 覚醒動物 / 高次機能 |
Research Abstract |
マウスの頭蓋骨は透明度が高いので麻酔マウスの大脳皮質の光学的なイメージングを頭蓋骨を介して行うことができる。今年度はこの経頭蓋的フラビン蛋白蛍光イメージングを用いて幾つかの研究成果を得た。 1)覚醒マウス大脳皮質感覚野の活動を記録した。通常麻酔動物では神経活動に対応するフラビン蛋白蛍光応答にやや遅れて脳血流の増加が起こり、両者の分離は容易であるが、覚醒動物では血流変化が非常に速く起こり、両者の分離が困難であることが判った。恐らく何らかの方法で血流反応を抑圧することが必要である。一方、神経活動と血流反応増加を結ぶメディエータを色々検索したが、NOが重要であることが判明した。この両者の結果を合わせると、神経型NO合成酵素の欠損マウスを用いれば、無麻酔での神経活動が、血流変化に干渉されずに解析できる可能性が浮上した。現在この可能性について検討中である。 2)特定の周波数(10キロヘルツ)の音に幼若期より曝したときの聴覚野可塑性について解析した。その結果、10キロヘルツの反応は有意に増強されるが、5キロや20キロヘルツに対する反応は必ずしも増強されなかった。また動物を防音室で飼育すると聴覚野の反応の振幅や持続時間が有意に小さくなった。様々な音環境で飼育した動物から皮質切片を作製し、上顆粒層に連発電気刺激を加えて、興奮パターンをフラビン蛋白蛍光法で解析した。その結果、皮質の深さ方向への興奮の伝搬が防音室で飼育したマウスでは有意に抑えられた。 3)視覚野では単眼の遮蔽により、遮蔽眼の応答が弱まることが判った。また性感覚野では尾の切断に伴って、周辺の皮膚刺激に対する皮質応答部位が可塑的に改変されることが判った。
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Research Products
(5 results)