2007 Fiscal Year Annual Research Report
トータルスポーツパフォーマンス(人間力)向上を目指した教育システムの構築
Project/Area Number |
16200041
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高木 英樹 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (80226753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真田 久 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (30154123)
坂入 洋右 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (70247568)
嵯峨 寿 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (30261788)
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Keywords | 人間力 / アスリート / スポーツパフォーマンス / 情動的知能 / セルフコントロール |
Research Abstract |
本研究では,情動知能尺度(EQS)を用いることで「人間力」が客観的に評価可能であると仮定し,現役の大学生アスリートを対象として,情動的知能検査を実施し,一般学生等と比較検討することで,大学生アスリートの情動的知能に関する特徴を明らかにすることを第1の目的とする.さらに得られたデータより,スポーツ活動が「人間力」向上におよぼす影響について考察を試みた. 対象は、筑波大学において平成18年度1学期に開講された総合科目「人間力のスポーツ学」を履修した学部大学生101名(男性63名,女性38名,年齢18.7±1.0歳)を調査対象者とした.対象学生のうち、継続してスポーツ競技経験のある92名の学生(以下大学生アスリートとする)の情動的知能に関する特徴を明らかにするために、心理検査をおこない,以下のような結果を得た. 1)本研究の対象となった大学生アスリートは一般学生と比較して,すべてのEQS項目において有意に高い値を示した. 2)男子アスリートは,女子アスリートと比較して「自己対応」領域の対応因子得点において有意に高い値を示した.一方女子アスリートは,男子アスリートより「対人対応」領域の得点が高い傾向にあった. 3)団体種目アスリートは,個人種目アスリートと比較して「状況対応」の領域得点において有意に高い値を示した. 4)競技成績に優れたアスリートは,その他のアスリートと比較して総合点において有意に高い値を示した.以上の結果から,スポーツ活動によって「人間力」が高まる可能性とともに,スポーツ活動の種類によって異なる「人間力」が向上する可能性も示唆された.
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Research Products
(5 results)