Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸 浩二 島根大学, 汽水域研究センター, 助教授 (60252897)
堀之内 正博 島根大学, 汽水域研究センター, 助教授 (30346374)
倉田 健悟 島根大学, 汽水域研究センター, 助教授 (40325246)
清家 泰 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (30243421)
大谷 修司 島根大学, 教育学部, 教授 (50185295)
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Research Abstract |
今年度は,密だが短期的な研究者主体のモニタリング法の開発を先行して進めた.国土交通省出雲河川事務所による湖岸整備が行われる場所として,宍道湖においては平田市鹿園寺灘,中海においては意東の白鳥海岸を調査地に定め,水質,プランクトン,海藻,魚介類の定量調査を開始した.予定していたリーフレットの作成には至らなかったが,その基礎となる各種分類群の資料についてはほぼ取得することができた.以下にその概略を記す. 小規模地域での事業の影響を評価するため,各種分類群を対象に,遺伝子解析あるいは安定同位体分析による食物網・物質循環の解明といった手法を用い,個体群間の連続性あるいは分断化について知る.例としては,コンクリートの湖岸を緩傾斜の砂質護岸に再自然化した場合に,生物の多様性はどのように変化するのか,陸域と水域との移行帯としての機能はどのように回復していくのか,あるいは局所個体群間のネットワークがどのように回復するのかについて,様々な分類群の遺伝子解析あるいは安定同位体を用いた解析により推定する.事前事後を含め,少なくとも毎月1回の頻度で現場を訪れ,生物に関しては種組成と現存量の経時変化を記録し,水質と底質に関しても主要な項目の分析・測定を行う.対象とする生物は比較的同定が簡単で典型種を含む海草類,底生貝類,魚類,甲殻類を中心とする.上位性の種となる水鳥についても協力研究員にお願いし試料を入手する.
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