2004 Fiscal Year Annual Research Report
活性酸素による種々のDNA損傷に対するin vivo細胞応答の解析
Project/Area Number |
16201010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安井 明 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60191110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 雅 東北大学, 加齢医学研究所, 講師 (70216612)
中嶋 敏 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (00375114)
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Keywords | DNA修復 / 活性酸素 / DNA損傷 / レーザー / リアルタイム解析 |
Research Abstract |
活性酸素で生じるDNA損傷には塩基損傷と単鎖切断があるが、これらが実際の細胞の中でどのように修復されているかはこれまで全く分かっていなかった。特に後者は複製を経て二重鎖切断をもたらしゲノム安定性に関わる重要な損傷であるが、これまで余り研究されてこなかった。その理由の一つは細胞内に単鎖切断のみを作る方法がなく、塩基損傷との混合を解析していたからである。我々はその状況を打開するために、ヒト細胞での単鎖切断の修復を解析する実験系(XPA-UVDEの系)を開発した。この系は、紫外線損傷を修復出来ないヌクレオチド除去修復の欠損ヒトXPA細胞に種々の紫外線損傷の直ぐ5'側にニックを入れるアカパンカビ由来の酵素UVPEを発現させ、紫外線損傷の場所にニックを入れてその修復プロセスを解析する実験方法である。さらに紫外線をフィルター上の小孔を通してヒト細胞核の一部に当てることにより、局所的に紫外線損傷を作り、細胞内で発現させたUVDEの働きにより単鎖切断が局所的に作られる系を開発した。この方法により単鎖切断はその近傍にポリADPリボシル化を招き、そこにXRCC1が集積することで修復が開始されることが初めて明らかになった。さらに、レーザーを用いた種々の活性酸素損傷をヒト細胞の核に局所的に作成する方法を開発した。この系ではレーザーの線量を調節しあるいは光増感剤を入れることによりて単鎖切断や塩基損傷をより沢山、局所的に作ることがでる。その解析で、XRCC1の集積がなければ、PolbやPCNAが損傷部位に集積しないことを明らかにした。すなわち、単鎖切断も塩基損傷の修復と同じようにショートパッチとロングパッチがあり、XRCC1に依存して修復合成の二つの経路の一つが損傷依存的に機能することを実際の細胞の中で明らかにした。
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Research Products
(6 results)