2004 Fiscal Year Annual Research Report
内因性、外因性ダイオキシン受容体リガンドの代謝と毒性発現経路
Project/Area Number |
16201012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松井 三郎 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (90092808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 知成 京都大学, 地球環境学堂, 助教授 (50273488)
中山 亜紀 京都大学, 工学研究科, 助手 (10335200)
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Keywords | AhR / ダイオキシン / インディルビン / LC / MS / MS / 多環芳香族化合物 |
Research Abstract |
本研究では、内因性、外因性のAhRリガンドの毒性発現メカニズムについて整理しようとするものである。 【多環芳香族化合物のAhR活性とDNA損傷性】21種類の多環芳香族化合物、7種類の多環芳香族ケトン、11種類の多環芳香族キノン化合物のAhRリガンド活性とDNA損傷性を調べ毒性のランク付けを行った。 【食品中新規AhRリガンド】AhRリガンドは広い範囲の食品中に普遍的に存在しているようである。しかし、そのリガンドの化学構造や食品中の存在量に関してはほとんど情報がなく、今後の研究が必要である。身近な飲料である緑茶、ウーロン茶、コーヒー、リンゴジュース、トマトジユース中にAhRリガンドが存在するかどうか調査した。これらのブルーレーヨン抽出物中にはいずれもAhRリガンド活性が認められた。HPLCで分画し、バイオアッセイを行った結果、緑茶、コーヒー、リンゴジユースには少なくもと2種類以上のAhRリガンドが存在することが明らかとなった。現在このリガンドの単離精製をすすめている。 【インディルビン定量方開発】天然のAhRリガンドであるインディルビンを定量するため、インディルビンの^<13>C標識体を内部標準として、LC/MS/MSで定量する系を開発した。定量限界は10pg/ml程度であった。 【AhRリガンドの細胞周期に与える影響】AhRが細胞周期に影響を与えるメカニズムはCDK阻害タンパクの誘導、RBとの結合などがある。CDK阻害タンパクの誘導には、様々な相互作用が存在するらしい。現在AhRとあるサイトカインの相互作用について詳しい解析を行っている。
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Research Products
(4 results)