2005 Fiscal Year Annual Research Report
内因性、外因性ダイオキシン受容体リガンドの代謝と毒性発現経路
Project/Area Number |
16201012
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松井 三郎 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (90092808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 知成 京都大学, 地球環境学堂, 助教授 (50273488)
中山 亜紀 京都大学, 工学研究科, 助手 (10335200)
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Keywords | ダイオキシン受容体 / インディルビン / インドール化合物 / 染料 / ダイオキシン |
Research Abstract |
ダイオキシン受容体(AhR)は、様々な化学物質を認識することが知られている。外因性のリガンドとしてはダイオキシン、PCB、多環芳香族類などが知られている。また、内因性のリガンドとしては研究代表者の研究で明らかになったインディルビンをはじめ、ICZ、FICZ、DIMなどのインドール化合物が知られている。HPLCとバイオアッセイを組み合わせることにより、環境中には、多種類の外因性リガンドが存在することを明らかにした。水環境中のAhRリガンドの単離精製をすすめたところ、いくつかの染料が同定できた。また、アントラキノン系の染料にリガンド活性があることを見出した。さらに、コーヒー中にも数種類のAhRリガンドがあることをつきとめた。現在、構造を解析中である。内因性または食品由来のインドール系リガンド、インディルビン、ICZ、FICZ、DIMのAhRリガンド活性を比較した結果、インディルビン、ICZ、FICZのいずれにも極めて強い活性が観察された。また、これらのリガンドは自らが誘導するCYP1A1やCYP1A2によって極めて容易に分解されてしまうことも明らかにした。これらの強いAhRリガンドと、ダイオキシンの毒性の違いは、この代謝のされやすさにあると考えられる。
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Research Products
(7 results)