2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16201013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野村 大成 大阪大学, 名誉教授 (90089871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本行 忠志 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90271569)
中島 裕夫 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20237275)
岡 芳弘 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (20273691)
藤川 和男 近畿大学, 理工学部, 教授 (90247958)
足立 成基 (独)医薬基盤研究所, 特任研究員 (60379261)
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Keywords | 核分裂放射能 / ヒト臓器・組織置換マウス / ヒト臓器・組織障害 / ヒト組織遺伝子変異 / 遺伝子発現異常(ジーンチップ) / 機能異常 / 重度複合免疫不全マウス / 放射性ヨード |
Research Abstract |
ヒト臓器・組織置換SCIDマウスを用い、核分裂放射能(最終年度は中性子線を主とする)のヒト臓器・組織への急性、晩発障害を最新の迅速高感度測定技術を用い検出した。 1.ヒト臓器・組織置換マウスの作製と維持:IgG、IgM値が検出限度以下のC57BL/6J-scid、C.B17-scid、C3H/HeJ-md^+, scidを大量生産し、倫理委員会の承認のもと、ヒト甲状腺、肺、胎芽肺組織片等の長期継代維持を引き続き行った。 2.核分裂放射能照射実験:近畿大学原子力研究所UTR-KINKI(熱出力は1Wであり、炉心分の熱中性子も最大10^7n/cm^2・sec程度)を用い、照射SCIDマウス体内での中性子線、ガンマ線被曝線量の測定を行い、正確な線量を得た。ヒト甲状腺に加え、新たに肺組織を移植したSCIDマウスに中性子線1回0.2Gyの照射を7日毎に4回繰り返した。ヒト甲状腺、肺組織ともに、p53,K-ras, c-kit, β-catenin、RET、bak、BRAF遺伝子の変異を検索したが有意の変化は得られていない。Gene Chipを用いた遺伝子発現異常の解析(8,500遺伝子)をヒト甲状腺と同じくヒト肺組織においても照射1週間後に行ったところ、肺では11.5個の遺伝子で4倍以上の変化がみられた。移植後の経時的な変化(非照射)は共通性があるが、照射群ではランダムであった。 3.チェルノブイリ事故被曝者の検索:WT1遺伝子の発現異常が有意に検出された。白血病発生のとの関連が2例にみられた。 4.放射線障害防護実験:マウス個体レベルでの急性障害(ガンマ線による発生異常、白血病)に対し、担子菌由来物質の有意な予防効果をみつけた。 以上、当初計画どおりの成果を得た。
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Research Products
(7 results)