2007 Fiscal Year Annual Research Report
活性汚泥法からの脱却・21世紀の超低コスト型新規下水処理システムの創成
Project/Area Number |
16201018
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大橋 晶良 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授 (70169035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 秀樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70134971)
井町 寛之 独立行政法人海洋研究開発機構, 極限環境生物圏研究センター, 研究員 (20361933)
上村 繁樹 木更津工業高等専門学校, 環境都市工学科, 准教授 (60300539)
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Keywords | 途上国 / 下水処理 / 低コスト / メタン / 分子生物学 / UASB / DHS / 硝化・脱窒 |
Research Abstract |
先進国において下・廃水処理プロセスの主流は活性汚泥法である。しかし開発途上国においては、活性汚泥法は受けいれられていない。活性汚泥法は途上国にとって、省エネ・低コスト型で維持管理の容易なシステムとは思っておらず、途上国は自国に適した下水処理システムを模索している。そこで、本研究グループは途上国に適した下水処理システムについて長年研究し、カーテン型DHS(Downnflow hanging Sponge-curtain)リアクター(特開平10-263578)を開発した。DHSに対して先進国で要求されるような良好な処理水質は期待していなかったが、超低コスト型にも係わらず長期連続処理運転において、余剰汚泥発生ゼロであり、処理水質は活性汚泥法と同等以上であることが次第に明らかになってきた。すなわち、途上国仕様に開発してきたDHSリアクターであるが、先進国にも適用可能な、活性汚泥法に代わる21世紀型の素養を秘めたシステムとして期待できる。そこで本研究の目的は、上向流スラッジブランケット(UASB)反応器とカーテン型DHSリアクターを組み合わせ、途上国に適用可能な超低コスト型新規下水処理システムを先進国に逆技術移転し、活性汚泥法から脱却した21世紀の下・排水処理の技術体系を創成することにある。 本年度はインドで稼働しているパイロット・プラントによる長期連続処理調査を継続し、余剰汚泥発生が殆どないことを実証した。その原因は高濃度微生物保持ができることによる自己分解の寄与と食物連鎖によることが大であることが、微生物群集解析等から明らかになった。また、長岡市の下水処理場に設置したミニチュアのプラント連続処理実験において、DHSリアクターからのメタンガス大気放散を測定すると共に、スポンジ内メタン酸化細菌の活性や分子生物学的手法によるメタン酸化細菌動態解析を行った。
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Research Products
(6 results)