2005 Fiscal Year Annual Research Report
TEM-STM法による金ナノアイランド/MOX触媒活性量子効果観察
Project/Area Number |
16201020
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高柳 邦夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80016162)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷城 康眞 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40143648)
田中 崇之 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (10367120)
|
Keywords | 電子顕微鏡 / 走査型トンネル顕微鏡 / ナノ粒子 / 触媒 |
Research Abstract |
金ナノ粒子が酸化物(TiO2、MgO)結晶に坦持された系のCO酸化活性現象について、粒子サイズ依存性と構造依存性について透過型電子顕微鏡を用いて研究することを目的としている。具体的には、酸化物結晶基板に金ナノ粒子を付着させた後、COガスを導入したときの構造変化を"その場"観察して粒子構造(基板構造)の変化を観察し、さらに、電子状態変化も明らかにする。 本年度はCOガス導入システムを構築した。構築したTEMガス導入システムは(1)TEMガス導入ホルダーと(2)架台・排気ユニットから構成される。小型(250cc)ガスボンベにCOガスを数気圧で封入した後、排気ユニットを使用してTEMガス導入ホルダー内に組み込まれたガス格納室に再充填する。TEMホルダーにはTiO_22基板に金ナノ粒子を坦持させた試料を用意し、これにCOガスをガス格納室から射出させて反応させる。TEMガス導入ホルダーでは、試料周囲のCOガス圧を10Paまで上げられ、ガス反応時における金ナノ粒子の構造変化を原子レベルで"その場"観察が可能となった。ガス圧を従来の顕微鏡による研究で用いられていた値より一桁高い値にしたため、これまでは全く不可能であった現象の観察が可能となった。また、従来報告されている研究では、ガス反応前後での形状変化の観察に限られているので、このCOガス導入システムにより反応中の金ナノ粒子の変化が始めて明らかにされる。TiO_2基板の顕微鏡観察用試料作成について検討し、プロファイル顕微鏡像で酸素欠陥や金ナノ粒子との界面を調べる可能性のある試料作成法を見出した。
|