2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16201028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
須賀 唯知 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40175401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日暮 栄治 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (60372405)
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Keywords | 酸素プラズマ / 低温接合 / 常温接合 / 表面活性化 / サファイア接合 / ウエハ接合 / シリコン接合 |
Research Abstract |
シリコンの接合に対し、シーケンシャルプロセスを構成する酸素RIEプラズマと窒素ラジカルでの表面活性化処理条件を変化させ、さらに複数の加熱条件にてアニーリングを行うことで、それぞれの処理による接合の状態、表面の変化などを調査した。赤外線透過カメラによる接合界面の調査、引張試験から、酸素RIEプラズマと窒素プラズマの処理条件の違いが接合界面のボイド、接合強度にどの様に影響を与えているかを確認することができた。また、アニーリングのシーケンシャルプロセスに対しての有効性を確認した。AFMでの表面活性化処理を行った材料表面の粗さの変化の調査とHRTEMでの接合断面調査からは、接合のメカニズムなどについて言及した。シリコンの接合界面はいずれの条件であってもアモルファス層になっている。シーケンシャルプロセスで接合した試料のアモルファス層の方が明らかに厚みがあることが示された。これは、材料表面が窒素ラジカル処理を受けることにより、表面に一種のSix(ON)yが形成されていることを示唆している。酸素RIEプラズマ処理により形成されたSiOHが窒素ラジカルによってSiONに変化し、このSiONがSiOHよりもOH基を多く吸着するため、アモルファス層が厚くなり、同時に接合強度が大きくしていると考察された。また、シーケンシャルプロセスの新たなる応用可能性として、シリコン/サファイア、シリコン酸化膜/サファイアの接合を行い、300℃という比較的低温なアニーリング処理により、ある程度の接合強度を示すことができた。プラズマ処理を用いたサファイアの接合に関する研究は現在のところ世界的に見てもまだほとんど行われておらず、接合の成功事例もほとんど皆無である。本研究において、実際にある程度の接合強度を低温プロセスにおいて実現することができた。
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Research Products
(5 results)