2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトゲノム機能解析のためのsiRNAライブラリの構築とRNAi関連遺伝子の探索
Project/Area Number |
16201040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西郷 薫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (50136454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
程 久美子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任助教授 (50213327)
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Keywords | RNA interference / RNAi / siRNA / human / genome / 機能解析 / siRNAライブラリ / RNAi関連遺伝子 |
Research Abstract |
ヒトゲノム計画をはじめとした様々な哺乳類ゲノム計画により哺乳類の遺伝情報を担っているおおよその遺伝子が特定できるようになり、ゲノムあるいは遺伝子の研究は、その構造解析から機能解析に焦点が移ってきた。ここでの目的は、ヒトを含むほ乳類のゲノム機能解明のためのRNA型あるいはDNA型siRNAライブラリのための、技術開発、ミニライブラリーの構築とスクリーニングを行うことである。siRNAの配列設計は、我々が既に開発し、ウェブサイト(siDirect)上に公開した、ノックダウン効率の極め高い手法に基づいて行った。まず、1)siRNAを細胞内で発現産生できるように、shRNAをconditionalに発現制御するためのpolIIプラスミドベクターを、Cre-loxP系およびtet系を用い構築した。これにより、任意の配列のshRNA発現を、onからoff、あるいはoffからonに自由に制御することが可能になった。このpolIIを用いた新システムは、shRNA配列に関して制限の大きかった従来のpolIIIを用いたシステムと同程度のRNAi効果を示した。2)ES細胞は、再生医療への応用を考えると最も重要な培養細胞といえる。実験的制約のため、ヒトの代わりにマウスES細胞とHeLa等のヒト細胞を用いて、転写制御因子・アポトーシス関連遺伝子、核のミトコンドリア遺伝子、約700遺伝子に対するsiRNA発現コンストラクトを作製しミニライブラリを作り、遺伝子機能を調べた。その結果、1)調べた転写制御因子の約半分がES細胞の分化あるいは形態の決定に関わっていること、および2)多数の核のミトコンドリア遺伝子が、アポトーシスの誘発に関わっていることが分かった。
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Research Products
(6 results)