2004 Fiscal Year Annual Research Report
新たな東地中海地域像の構築-民族・宗派対立と人間移動
Project/Area Number |
16201049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
黒木 英充 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (20195580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 正人 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (90242073)
臼杵 陽 国立民族学博物館, 地域研究企画交流センター, 教授 (40203525)
栗田 禎子 千葉大学, 文学部, 教授 (10225261)
佐藤 幸男 富山大学, 教育学部, 教授 (00162496)
佐原 徹哉 明治大学, 政治経済学部, 助教授 (70254125)
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Keywords | 地中海 / 民族問題 / 宗教・宗派問題 / 安全保障 / 近現代史 / 国際政治 / イスラム / 中東 |
Research Abstract |
初年度は東地中海地域像を歴史的にさかのぼって再構築する準備作業と、その現代的な問題点の先鋭な表出過程を俯瞰する作業をおこなった。 1)東地中海地域における歴史認識の実態を西地中海地域におけるそれと比較対照を行うべく、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所外国人フェローとして招聘されたレバノン大学マスウード・ダーヘル教授と、同研究所外国人研究員として招聘されたモロッコのムハンマド5世大学アブデルラヒーム・ベンハッダ教授とにより、2004年11月に国際ワークショップ「現代アラブ世界における歴史研究-マグリブとマシュリクから」を開催した。 2)また同月、現代東地中海地域における代表的宗派紛争のレバノン内戦をとらえなおすべく、ダーヘル教授を中心に国際ワークショップ「レバノン内戦再考(1975-1990年)」を開催し、内戦後15年を経た時点でのレバノン内戦の歴史的再評価に関わる議論を行った。 3)12月には、東地中海地域を中心にすえながら、現代世界における民族・宗派紛争の特徴を解明し、その解決策を展望するべく、2日間にわたる大規模国際シンポジウム「9.11後の世界における政治的暴力と人間の安全保障」を開催した。(人社プロジェクト「人間の安全保障学」・国立民族学博物館地域研と共催)黒木は実行委員長、士佐は報告者、臼杵はコメンテータとして参加した。海外共同研究者イスラエルのベングリオン大学アフマド・サァディー教授も報告者として参加した。 4)黒木が5-6月にレバノンとシリアで開催された国際シンポジウム「オスマン期の歴史的シリア研究の動向」に参加、研究報告した。 5)佐藤が12月に地中海島嶼部(マルタ、キプロス)のEU加盟問題との関連調査、間がトルコで同じくEU加盟問題をキプロスについて調査、臼杵がイスラエルでパレスチナ問題の最新動向を調査し、サァディー教授と意見交換した。
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Research Products
(17 results)