2004 Fiscal Year Annual Research Report
地中海島嶼社会のマイクロエコロジー構造と海域研究の方法と視角
Project/Area Number |
16201050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
坂内 徳明 一橋大学, 大学院・言語社会研究科, 教授 (00126369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 啓一 一橋大学, 名誉教授 (00017617)
加藤 博 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10134636)
斎藤 寛海 信州大学, 教育学部, 教授 (00020628)
立石 博高 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00137027)
長澤 栄治 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00272493)
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Keywords | 地中海 / 島 / エコロジー構造 / 海域 / ギリシャ / エジプト / マルタ / オアシス |
Research Abstract |
本年度は、17年度以降の本調査に向けての理論的、方法論的な予備分析を行った。主に、調査研究項目の策定、および調査対象島嶼に関する文献・統計資料調査と、現地での調査定点設定について検討した。 16年7月までは、一橋大学での月例研究会において、各研究分担者の担当する分野から実施される研究文献、統計資料分析の結果を持ち寄った。これにより、各島嶼社会についての共通認識が共有されたと考える。この過程で、併せて、研究史批判に立った方法・概念の一般的検討にも着手した。8〜9月には、数名の研究分担者が、研究対象地域において、マイクロエコロジー構造および関連諸項目分析を推進するための予備調査を行った。各島における観察拠点構築、統計省庁、地方統計局等を訪問して資料の収集を行い、すでに関係形成に着手していた現地インフォーマントとの打合せを行うことができた。その際の調査項目は以下の通りである。(1)現地のマイクロエコロジー構造(生存物資の調達方法やその範囲、自然環境との共存関係)、(2)現地集落(村落/町/より広域的な生活圏)内での経済活動状況、社会関係のサンプリング調査、1978年以降の人工動態・社会変動(社会関係)、(3)周辺島嶼を含むネットワークの中での当該島嶼の役割(対外関係)、(4)各国内での当該島嶼の政治・経済的位相(対外関係)、(5)都市圏への移民状況(対外関係)。 9月には、ヴェネツィア大学との共催で現地においてワークショップを開催し、関係外国研究者をも交えた研究報告とともに、今後の課題について関係研究者と調整を行った。10月以降には、17年度以降の本調査に向けた方法上の検討と、統計資料の分析を推進した。 なお、当初想定した調査対象のうちサルディニアを、「砂漠の島」としてのシーワ・オアシス(エジプト)に変更し、当初マルタ担当予定であった分担者をシーワに、サルディニア担当者をマルタ担当とした。
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Research Products
(49 results)