2007 Fiscal Year Annual Research Report
アジア現代女性史の研究:北東及び東南アジアにおける軍事主義とジェンダー
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16201053
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤目 ゆき Osaka University, 人間科学研究科, 准教授 (60222410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大越 愛子 近畿大学, 文芸学部, 教授 (00223777)
南田 みどり 大阪大学, 世界言語研究センター, 教授 (80116144)
古沢 希代子 東京女子大学, 文理学部, 准教授 (80308296)
今岡 良子 大阪大学, 世界言語研究センター, 准教授 (50273735)
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Keywords | アジア現代女性史 / Contemporary Women's History in Asia / 憤れる白い鳩 / 買売春 / 一〇・一四事件 / 九・三〇事件 / 軍事政権 / 離散家族 |
Research Abstract |
本年度は科研の最終年度であるので、これまで集積した資料・データの分析と追加調査を行った。 フィールドワークに関しては、夏季には中国・モンゴルにおいて研究組織のフィールドワークを実施し、北朝鮮・中国東北地区・モンゴルの国境を越える人身売買と買売春、モンゴルにおける女性NGOの活動、グローバリゼーションと自然破壊といった諸問題に関して調査した。また一年間を通して、滞日外国人のコミュニティーや米軍基地所在地域の調査を重視し、埼玉県川口市、愛知県名古屋市、山口県岩国市などの諸地域を訪問して系統的に聞き取りを行った。 これらのフィールドワークの成果の一部は、研究組織が年度ごとに研究成果を報告し内外の研究交流を促すために2005年に日英両版で創刊した『アジア現代女性史』(Contemporary Women's History in Asia)の第4号に掲載した。第4号には、フィールドワークの報告・研究成果のみならず、海外研究協力者の金貴玉の協力を得て「朝鮮戦争と女性」の特集を組むとともに、タイ民衆史、フィリピンの女性運動、滞日フィリピン人女性、インドネシア現代史に関する論文と資料を発表した。 また、昨年度から刊行している『アジア現代女性史』シリーズ全10册(明石書店)のうち、本年度にはタイの女性運動史に関する図書『フェミニストが語るタイ現代史-一〇・一四事件と私の闘い』(第3巻)、ビルマの軍事政権下の女性に関する図書『女たちのビルマ-軍事政権下を生きるビルマの女たちの声』(第4巻)、金貴玉の著書『朝鮮の分断と離散家族』(第5巻)、台湾の現代女性史に関する図書『憤れる白い鳩20世紀台湾を生きて-六人の女性のオーラルヒストリー』(第6巻)の4册について研究組織で翻訳を行い、解説を付して出版した。インドネシアの九・三〇事件に関する図書はすでに翻訳が完了し、現在は再校の段階にあり、近刊の予定である。
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Research Products
(18 results)