2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16202013
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
渡辺 浩一 国文学研究資料館, アーカイブズ研究系, 助教授 (00201179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丑木 幸男 国文学研究資料館, アーカイブズ研究系, 教授 (60223525)
高橋 実 国文学研究資料館, アーカイブズ研究系, 教授 (20296180)
大友 一雄 国文学研究資料館, アーカイブズ研究系, 教授 (30169007)
須川 英徳 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (80272798)
臼井 佐知子 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (70185007)
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Keywords | 比較 / 文書 / 史料 / 家族 / 商業 / 社会 / アーカイブズ / 日本:中国 |
Research Abstract |
1.平成17年8月25・26日に、上海で「歴史的アーカイブズの多国間比較」国際シンポジウムを行った。「東アジアにおける文書資料と家族・商業および社会」というテーマのもと、都市や農村の社会関係や支配に伴い作成される史料についての日中の報告が行われた。参加者は2日間でのべ60名。日本側報告が4本、中国側報告が5本であった。さらに、討論では、韓国とトルコからの参加者のコメントを得て、多角的な比較を試みた。復旦大学歴史地理研究所および東京外国語大学21世紀COEプログラム「史資料ハブ地域文化研究拠点」との共催であった。 2.同年8月27日に、上海図書館において国際共同史料調査を行った。貴重書展示室・族譜閲覧室などで、日本にはないタイプの様々な史料を調査した。 3.同年8月30日に、安徽省の屯渓区(黄山市)博物館において、国際共同史料調査を行った。同博物館は明清代の社会経済史料として有名な徽州文書を最も多く所蔵している史料保存機関として著名である。そこで、比較史的観点から史料調査を行った。まず、博物館側から土地台帳や裁判史料など代表的な文書の説明を受け、具体的な文書を前に質疑応答を行った。韓国・トルコの専門研究者の発言も得て、多角的な比較の視点を持った史料調査が実現できた。 4.11月20日に、国立歴史民俗博物館において国内研究会を開催した。偶然来日していたブノワ=ミシェル・トック教授に「西欧中近世におけるアーカイヴズ」を講演していただき、活発な質疑が行われた。これは2007年6月末に予定されているパリ研究会の準備の一環である。 5.研究代表者は、11月27日〜12月4日にイギリスで史料調査を行った。(1)ロンドン大学講師ヴァネッサ・ハーディング氏と会談し、2007年6月末のパリでの研究会での報告内容について相談した。(2)ギルドホール図書館では、布告類の印刷について調べるため、オランダ教会文書や区文書、それに17世紀の官報「ロンドン・ガゼット」を閲覧した。(3)大ロンドン文書館でも、布告類の印刷について調べるため、16,7世紀のロンドン都市参事会議事録やロンドン市議会議事録、それにロンドン市議会覚書を閲覧した。 6.18年3月末日に本科研の年次報告書(A4判110頁)を150冊発行した。その主たる内容は、上記国際研究会「東アジアにおける文書資料と家族・商業および社会」である。
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Research Products
(7 results)