2004 Fiscal Year Annual Research Report
エジプト社会経済関係基礎データの蓄積と学際的分析-世帯調査とGISの接合を中心に
Project/Area Number |
16203018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
加藤 博 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10134636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 宏 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50211280)
後藤 寛 弘前大学, 人文学部, 助教授 (40333710)
土屋 一樹 日本貿易振興機構, アジア経済研究所, 研究員
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Keywords | 世帯調査 / GIS / 貧困 / 人口移動 / アフリカ |
Research Abstract |
平成16年度における主要な研究作業は、9・10月における、下エジプト・デルタ地方の3ヵ村(シャルキーヤ県のアブー・タワーラ村とザハラー村、メヌーフィーヤ県のアブー・スィネータ村)と上エジプト・デルタ地方の3ヵ村(ベニー・スエフ県のホーマ村、ソバーグ県のアウラード・シェイフ村とカワーメル・バハリー村)での世帯調査の実施である。 調査は、村ごとに、それぞれ600世帯を対象とした。調査村落は、(1)一万人を越えることのない中規模の人口であること、(2)カイロへ移民を多く送り出している低い所得水準の地域にあること、を基準に選考した。「貧困」と「地方の就業構造」を主要研究テーマとし、研究方法としてコミュニティ・スタディーを意識したからである。調査質問票は、「貧困」と「就業構造」に強調点を置きながらも、農村世帯に関する網羅的なデータの収集を目指した。調査質問票はまず英語で、その後アラビア語に翻訳された。調査村落の選定、質問の作成、サンプリング調査、調査員のトレーニング、調査の実施のすべての作業は、エジプト中央統計局(CAPMAS)との密な提携による共同作業としてなされた。また、調査データに基づく空間分析が可能となるように、村ごとにブロック、家屋の詳細な地図を作成した。さらに、以上のフィールド調査と平行して、法令を中心とした関係記述資料、関係マクロデータ・情報の収集、歴史地図を含むGISデータの収集と作成をも行った。現在、世帯調査によって収集されたデータのエジプト中央統計局統計部のデータ入力班によるコンピューター入力、入力されたデータのクリーニングが進められている。そして、データ処理が終わった一部データを、エジプト滞在中に収集した記述資料、マクロデータ、GISデータとつき合わす形で分析する作業が開始されている。
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Research Products
(18 results)