2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16203022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
洞口 治夫 法政大学, 大学院・イノベーション・マネジメント研究科, 教授 (20209258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳沼 寿 法政大学, 経営学部, 教授 (80210227)
松島 茂 法政大学, 経営学部, 教授 (00339508)
金 容度 法政大学, 経営学部, 助教授 (70350212)
近能 善範 法政大学, 経営学部, 助教授 (10345275)
天野 倫文 法政大学, 経営学部, 助教授 (40339205)
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Keywords | クラスター / 産学連携 / シリコンバレー / ベンチャービジネス / ベンチャーキャピタル / 半導体 / 産業集積 / シリコン・シーベルト |
Research Abstract |
2004年度は、産業クラスターの現状と、クラスター関連政策の評価を行うために、以下のフィールド調査を行った。04年7月には、名古屋における知的クラスター創成政策の評価のため、名古屋大学、日本ガイシ、(財)科学技術交流財団、産業総合技術研究所へのインタビュー調査を行った。地球温暖化対策としてのCO2削減のために、セラミックスの低温焼成技術の開発が産官で進められていた。大学では、カーボンナノチューブに匹敵する素材としてのカーボンナノウオールの開発が進められていた。8月には、北九州および福岡において、北九州ヒューマンテクノクラスターおよび福岡システムLSI設計開発クラスターにおけるインタビュー調査を行った。ソニーセミコンダクタ九州、ジーダット・イノベーションといった半導体関連企業、半導体計測ベンチャー企業であるアルデート、北九州市立大学、九州大学、(財)福岡県産業・科学技術振興財団、(財)北九州産業学術振興機構、九州経済産業局を訪問した。九州では、シリコンシーベルト、シリコンアイランドというキャッチフレーズのもとで半導体生産が振興されており、とりわけ自動設計技術の改良が大学と企業との連携によって進められていた。 9月には、アメリカ・シリコンバレーにおいて、アナログデバイセズなどの大企業、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、カリフォルニア州立大学ヘイワード校といった大学と関係者、ベンチャーキャピタリスト、弁護士事務所、NPOなどを訪問した。そこでは、2001年以降、景気の低迷するなかでのシリコンバレーの起業動向と、クラスターをキーワードとする研究関心の高まりを確認した。シリコンバレーにおける雇用吸収力は、2001年以降急速に低下しており、二つの大きな動向を生み出している。第一は、シリコンバレーで起業をした経験のある中国人が、本国に帰国して、シリコンバレーとの間をつなぎながら、中国ないし台湾で起業する事例が増加していることである。第二は、ベンチャー・キャピタリストが、自らのファンドを集めにくい状態が続いており、ファンドの寿命である7〜8年がすぎたのち、新規投資を行いにくい環境にあるという点である。過去におこなわれた投資のピークが2000年であったために、今後、07年から08年にかけて、もう一段の景気低迷が、ベンチャーキャビタルの破綻として発現する可能性がある。倒産を経験した企業家が、再起をはかって事業計画を立案している事例2件にもインタビューすることができた。10月には名古屋調査のフォローアップとして名古屋工業大学、05年2月には京都で堀場製作所、魁半導体、京都大学のインタビュー調査を行った。また、05年2月には、パリ第一大学・ジャン・ルイ・ムキエリ教授による「多国籍企業と立地戦略」という研究報告会を行った。
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Research Products
(20 results)