2005 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル・ネットワーク型企業における競争基盤と資源展開に関する実証研究
Project/Area Number |
16203027
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
黄 りん 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (40225363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 淳蔵 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (50093498)
高嶋 克義 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (30197090)
小川 進 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (80214021)
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Keywords | マーケティング資源 / 現地化戦略 / ブランドマネジメント / 家族従業 / 国際比較分析 / 関係的資源 / 複線型開発 / 顧客関係資源 |
Research Abstract |
経営資源、とくにマーケティング資源の移転が海外現地法人の経営業績に与える影響を実証的に分析し、現地化戦略が海外での競争優位を実現するための有効な手段であるかどうかについて、日本企業の中国事業に関するアンケート調査に基づいて検証した。 分析結果を全体的にまとめると、現地化戦略が現地法人の経営業績に貢献するという積極的な結論を支持する結果になっていないが、本社や親会社が現地経営に強く関与することが現地法人の経営業績にむしろマイナスの影響を与えるという結論にたどり着いている。 現地法人の取締役員会で主導権を握り、本社から重要なポストに管理職を派遣して、現地法人の財務に関して目を光らすという伝統的な方法は、現地法人の意思決定のスピードと、現地市場環境の変化に敏感に反応する能力を阻害することで現地での競争力を低下させている可能性がある。 また、小売業における家族従業の分析枠組みに基づいた東アジアでの国際比較を行うための理論的課題を整理し、仮説を明確している。もう一方では、現地調査の成果に基づいてこれまで分析されてこなかった中国企業とマレーシア企業との相互直接投資の比較分析を行い、従来の多国籍企業化理論の問題点を明らかにした。 さらに、マーケティング資源のなかで、ブランド資源と関係的資源のマネジメントの理論的な問題を考察し、研究開発における顧客関係資源の重要性を実証的に明らかにし、製造企業と小売企業の関係的資源をベースにした相互作用のなかで実現する複線型開発という概念を提起した。
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Research Products
(8 results)