Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
盛山 和夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50113577)
松本 三和夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50157385)
吉野 耕作 上智大学, 総合人間科学部社会学科, 教授 (50192810)
武川 正吾 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40197281)
佐藤 健二 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50162425)
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Research Abstract |
新しい「公共性」の概念をめぐって,公共社会学の理論的な構想を提示し,「自由」や「感情公共性」その応用や展開の可能性を示した。福祉とジェンダーについては定量および定性のふたつの調査を実施し,報告書を刊行した。その調査結果にもとづいて,福祉多元社会における公共性の価値意識を比較検討し,さらに具体的な実践の可能性を求めて,地域福祉,住民参加,協セクターの役割,福祉経営,ケアワークとジェンダー等について,経験データにもとづく分析をおこなった。ジェンダーと階層をめぐって,少子高齢社会と格差問題について,高齢者の格差,若年世代の格差,少子化対策とジェンダー公正の関係等についても,経験データにもとづいて,比較と検証をおこなった。福祉社会については,「自立」と「支援」のその理念をめぐって,その原理的な検討と歴史的な起源についても検討を加えた。文化と多元性の主題では,多文化主義と英語使用の問題,文化資源学における公共性,公共的な文化政策の実態と問題点について,研究を行ったほか,近代における宗教と政治の位置についてもアプローチした。また営利企業における公共性とは何かというテーマにも切り込んだ。環境については地球環境問題における「環境にやさしい」技術の関連を社会学的に分析し,新しい知見をもたらした。 詳細は,科研費報告書『ジェンダー,福祉,環境,および多元主義に関する公共性の社会学的総合研究』を参照されたい。チームでとりくんだ4年間の成果にもとづき,現在東京大学出版会から『公共社会学の視座(仮題)』(全3巻)をシリーズで年内に刊行するよう準備中である。
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