2005 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ逆コンプトン散乱法による環状プラズマ中の相対論的電子ビームダイナミクス診断
Project/Area Number |
16204049
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
河野 康則 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究副主幹 (90354589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 貴 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究副主幹 (70360427)
波多江 仰紀 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究副主幹 (10343914)
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Keywords | 相対論的電子ビーム / レーザ逆コンプトン散乱 / トーラスプラズマ / トカマク / ディスラプション / 逃走電子 / X線検出 |
Research Abstract |
本年度は、以下の成果を得た。 1.逆コンプトン散乱光検出装置の開発:次の2種類の検出装置を構築した。(1)6個の半導体検出器(サイズ:28mmx28mm)を層状に配置したもの(エネルギー弁別用)、(2)6個の半導体検出器(サイズ:48mmx48mm)を立方体の面状に配置したもの(背景光弁別用)。前者を後者の内部に設置することで、エネルギー弁別と背景光弁別を同時に行えるように工夫した。 2.信号収集処理装置の開発:光ファイバーを介して遠隔制御可能な、信号収集処理装置を構築した。本装置は、以下により構成される。(1)高分解能信号収集装置(14bit分解能、100kS/s)、(2)高速信号収集装置(8bit分解能、10GS/s)、(3)光イーサネット/光USBケーブル、(4)制御処理用計算機。 3.光源レーザ装置の開発:YAGレーザ発振器2式の同時発振による高出力モード及び発振時間差制御による高時間分解能モードを可能とするトリガ信号発生装置を調達した。 4.レーザ逆コンプトン散乱光子特性の評価:これまでにJT-60Uトカマク装置(原子力機構)で発生した相対論的電子ビームについて解析を行い、不純物の小球の入射による電子ビームエネルギーの低減及びエネルギー分布形状の変化を示唆する知見を得た。そこで、試験的な電子ビームエネルギー分布関数を対象に、レーザ逆コンプトン散乱光子のエネルギースペクトルの計算を実施した。その結果、散乱光子のエネルギースペクトル測定により、電子ビームのエネルギー分布関数を評価可能であることを示した。 5.診断装置の詳細設計:上記の成果を基に、診断装置全体の詳細設計を進めた。 6.研究発表:雑誌論文にて、5件の成果発表を行った。また、図書を1件刊行した。欧州物理学会、電気学会研究会、国際トカマク物理活動会合他にて、6件の報告を行った。
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Research Products
(6 results)