2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノサークル・ナノロッド共役分子の設計・創成と新奇物性・機能創出
Project/Area Number |
16205017
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
藤木 道也 Nara Institute of Science and Technology, 物質創成科学研究科, 教授 (00346313)
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Keywords | オルガノゲル / ポリシラン / マルチブロック / 相互作用 / 非共有結合 / AFM / TEM / コンホメーション |
Research Abstract |
・一般的な高分子オルガノゲルは、共有結合や水素結合などの強い結合によりネットワーク構造を形成する。一方、フッ化アルキル側鎖基を有するらせんポリシランから、CF/Si相互作用によって、主鎖Siと側鎖基CF3間での微弱な分子鎖内Si/FC相互作用により主鎖剛直性(ナノロッド-コイルーサークル構造)コンホメーション制御が可能であることをすでに報告してきた。そこで今年度は、一段階Wurtz型縮合反応により合成したブロック共重合性CoPSiを用い、微弱なSi/FC相互作用を、分子鎖間で効率的に増幅したPSiオルガノゲルを設計・創成し、その構造解析を詳細に行った。 ・側鎖基や組成比の異なるPSi(8種類)を新規合成し、種々の溶媒(10wt%)に対するゲル化能を目視で観察した。その結果、仕込みモル比1:1で合成したCoPSi(M_n=4.3x10^5,PDI=3.5)のみがTolueneなどの低極性溶媒中でオルガノゲル形成能を示した。希薄溶液中の19F{29Si}NMR測定と濃厚(ゲル)状態のFT-IR測定から、分子鎖内・分子鎖間Si/FC相互作用の存在および、van der Waals相互作用によるn-デシル側鎖基のパッキング構造形成がPSiオルガノゲル形成の駆動力であることが示唆された。これらの弱い相互作用によって形成した階層的な高次ナノロッド構造体の詳細な構造解析(HR-TEM、AFM観察、計算化学、UV、GPC-RALLS測定)やF-アニオンによるゲル-ゾル変換にも成功した。またマルチブロック性を有するポリシランの微細構造解析に成功し、マルチブロック生成機構を提唱することができた。 ・このようにナノロッド構造を有するPSi共重合体の応用として、微弱なSi/FC相互作用やvan der Waals相互作用を組み合せることにより、マルチブロック性を利用したポリシランオルガノゲルの自発的形成、ナノ構造解析からゲル化に与える種々の要因を明らかにすることができた。
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Research Products
(29 results)
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[Book] 分担執筆:Fluoroalkylated Rod-like Polysilanes: From Cooperative Weak Noncovalent Si/F-C Interactions to Ultrasensitive Chemosensors, Katsuhiko Ariga and H. S. Nalwa(Eds)Bottom-up Nano-fabrication: Supramolecules, Self-Assemblies, and Organized Films(ISBN:1-58883-079-9)2007
Author(s)
Anubhav Saxena, Roopali Rai, Sun-Young Kim, Michiya Fujiki, Masanobu Naito, Kento Okoshi
Total Pages
16
Publisher
American Scientific Publishers, 25650 North Lewis Way, Stevenson Ranch, California 91381-1439, USA)
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