2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16205022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤岡 洋 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50282570)
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Keywords | エピタキシャル成長 / 窒化ガリウム / 電磁鋼板 / ユニバーサル結晶成長 / シリコン |
Research Abstract |
安価な鉄板の一種である電磁鋼板は熱処理によってグレインサイズを最大数メートルにまで巨大化できることが知られている。本提案では、この電磁鋼板上に、ユニバーサル結晶成長という新技術で単結晶シリコン半導体シリコンをエピタキシャル長させ、安価で柔軟な大面積半導体素子を作製することを目的とする。また、さらに、鋼板上の半導体素子をガラス、セラミックスなどの材料に転写することにより、構造材料に計算能力、通信能力、表示能力、発電能力を付与することも試みる。昨年度(平成17年度)は、結晶成長プロセスの再現性の向上と量産工程や素子応用を意識したプロセスの改良を試み、パルスレーザー法を用いた場合の窓の汚れによりレーザー入射光量がプロセス中に減少するという問題を、パワーモニター付のレーザー光入射窓を導入することによって、ほぼ解決した。また、AlNバッファー層に加え、太陽電池アプリケーション用の金属バッファー層の開発を目指し、導電性の高いHfNの電磁鋼板上へのエピタキシャル成長を試み、高品質なHfNがエピタキシャル成長することを確認した。さらに、HfNが電磁鋼板とSiの反応を抑制するバリア効果があることも確認した。本年度昨年度までの成果をベースに実際の素子に必要となる結晶面方位の制御の実現を行い、さらに、半導体素子としての特性を確認した。先ず、パスルスパッタ堆積(PSD)法と呼ばれる新しい結晶成長手法を開発した。この手法においては金属を間欠的に高いエネルギー状態で供給することによってHfの基板表面でのマイグレーションを促進し、電磁鋼板(100)面上にHfNの(100)面を品質良く成長することに成功した。さらに、このHfN(100)面をバッファーとしてSi(100)の成長を試み、これまで困難であったSi(100)の結晶成長に初めて成功した。また、AlNバッファーに関してもパルススパッタ法を用いることにより、極めて品質の高い薄膜を得ることに成功した。これらのSi薄膜を加工することによってショットキー型のダイオード素子を作製し。半導体素子としての動作を確認した。
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Research Products
(7 results)